2017 Fiscal Year Research-status Report
被介護者の異常検知と連動した多目的介護スケジューリングシステムの確立
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17K01573
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
金川 明弘 岡山県立大学, 情報工学部, 教授 (70204534)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝本 裕則 岡山県立大学, 情報工学部, 助教 (10413874)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 介護スケジューリング / 見守りシステム / 進化計算 |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請課題では、介護サービスに関するハードウェアならびにソフトウェアについて、情報工学的手法を用いて限られた資源を有効に活用することで、被介護者が安心して過ごせる環境を実現するとともに、介護スタッフを多方面から支援し職員満足の向上を実現するシステムを構築することを目的としている。 平成29年度においては、介護施設での潜在的な課題と介護者の職員満足度に影響を及ぼしている要因を明らかにするため、研究協力者を中心として介護施設で働く職員に対して調査を実施した。 また、スケジューリングの自動決定技術については、高齢者専用介護住宅における支給単位充足型の問題に対する支給単位の有効活用を取り上げ、メタヒューリスティックスを用いたスケジューリング求解アルゴリズムを提案し、その有効性を検証した。 一方、センサを用いた見守りシステムに関しては、見守りが必要な人を対象に、意識障害などで自ら連絡ができない状態を想定し、顔画像より、長い時間の閉眼状態を検知する手法を提案した。評価実験において、360°全方位カメラを用いて取得した低解像度の顔画像に対して手法の有効性を確認した。本成果をOR学会2017年秋季研究発表会にて発表したところ、OR学会誌のルポにおいて特筆すべき発表として取り上げられた。さらに、ジェスチャーで意図を伝える場合を想定し、RGB-Dカメラを用いた手形状認識法を提案し、その有効性を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度の課題は下記3つであった。 【課題1】アンケート調査による介護施設における潜在的な問題の抽出 【課題2】遺伝アルゴリズムを用いた介護スケジューリングの自動決定技術の提案 【課題3】全方位可視光カメラによる顔に注目した見守りシステムの実現 全ての課題について、当初の予定通りに進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究計画としては、基本的には当初の申請通りに進める予定である。なお、介護サービスのさらなる充実を目指し、食事画像からカロリー量や塩分量などを自動で推定する健康管理機能に関する課題を追加で実施することを検討している。
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Causes of Carryover |
備品(三次元環境計測装置、開発環境等)の選定に時間を要しており、未だ購入に至っていないため次年度使用額が生じた。また、平成29年度に予定していた成果発表(学会発表)を次年度に実施することとなったため、発表に係る旅費に関しても次年度使用額が生じた。
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