2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of ankle assistive orthosis with three-dimensional movement
Project/Area Number |
17K01593
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
谷田 惣亮 佛教大学, 保健医療技術学部, 講師 (20584494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 武士 大分大学, 理工学部, 教授 (10372137)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 福祉用具・支援機器 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,三次元足継手を有する足関節補助装具を開発することで,下肢機能障害者の歩行改善を目指すことである.実施計画として,第1に,足関節補助装具および三次元足継手の概要デザインを作製する,第2に,足関節補助装具の試作モデルを作製する,第3に,対象者による歩行実験を行い装具の有効性を検証することとした. 最終年度(2019年度)は,まず,健常者での歩行実験から装具の試作モデルを再検証した.その結果,装具の足関節底背屈補助力や強度に関する課題,足関節・足部への装着に関する課題等から,試作モデルの抜本的な改良を行った.1つ目の改良点は,これまでの身体に直接装着する装具から靴の外側に装着する仕様に変更した.このことで,患者の足部に適合した靴に直接装着でき,また,足関節補助の作用点が足部の足底側から靴の外側に変更となり,補助力が発揮しやすくなった.2つ目に,装具の主要構成部分を,強度を保ちながら可動性(柔軟性)を有する素材に変更した.これにより,足継手だけでなく装具の主要構成体でも足関節本来の運動を保証することが可能となり,本研究の目的の一つでもある三次元的な足継手の機能を代償できた.これらの仕様変更により,足関節の複雑な複合運動や患者の特性に合わせた本来の足関節に近い運動を保証しつつ,足関節の底背屈補助が可能となった. 次に,下肢機能が低下した有疾患者に装具を装着し,歩行実験による臨床評価を行った.結果,足関節の底背屈制動といった補助が実施され,歩行動作の改善が認められた. 本研究を通して,足関節・足部の三次元的な運動を保証しつつ底背屈補助を行う足関節補助装具を開発した.また,下肢機能の低下した有疾患者による臨床評価により,歩行改善が確認でき,装具の有効性を立証できた.今後,この装具をさらに進展させ,軽量で簡易な補助装具の実現と汎用性を高めることで歩行支援を進めたい.
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Research Products
(2 results)