2019 Fiscal Year Research-status Report
Character building in a new physical education theory with the empahsis on our experience of being alive in sport and physical exercise
Project/Area Number |
17K01636
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Research Institution | Tokai Gakuen University |
Principal Investigator |
畑 孝幸 東海学園大学, スポーツ健康科学部, 教授 (00156332)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 身体教育学 / 哲学的人間学 / 身体性哲学 / 人間の生の経験 / 人間形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、児童・生徒が抱える「心と体」の問題の解決に向けて、運動実践やスポーツ実践における人間の生の経験が、われわれの人間的な存在への問いと不可分であるという認識に立ち、運動やスポーツを教材とする体育に何ができるのか、その人間形成の可能性について検討するものである。それは、われわれが運動実践やスポーツ実践において「他者との交流」や「コミュニケーション」から得ることのできる多様な生の経験を、体育という人間形成の営みに取り込むことによって行われ、児童・生徒が直面する「心と体」の問題を解決する方策を提示することができる新たな体育論の構築を目指すものである。 本年度前半には「『心や体』の問題に直面する児童・生徒に対して体育に何ができるのか」ということについて考察を始めたが、当初の予定通りに研究を遂行することができず、最終的な研究成果の取りまとめには至らなかった。 本研究課題には三年の期間が設けられており本年度が最終年度だったことから、諸般の事情により生じた研究計画遂行に遅れをカバーするため、次年度末まで一年間の研究期間延長を申請し、それが承認されたため本年度遂行不可能な部分を次年度に持ち越すことができた。次年度は「『心や体』の問題に対して運動やスポーツを教材とする体育に何ができるのか」、すなわち本研究の最終的な課題である体育による人間形成の可能性について、研究成果を取りまとめることになる。それは研究組織に新たに加わる研究分担者の協力を得て行われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度後半に予定していた学会発表、論文による成果発表が、当初の計画通りに進まなかった。そのため研究成果を公表することができなかった。「遅れている」と言わざるを得ない。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間を次年度末まで一年間延長することが認められたことから、当初の計画を一年遅れで進めることになるが、次年度には、本年度に実現できなかった研究成果のとりまとめと公表に力を注ぐとともに、研究の進行がストップしている「『心や体』の問題に直面する児童・生徒に対して体育に何ができるのか」ということについて、新たに加わる研究分担者の協力を得ながら考察する。次年度後半には、本研究の最終的なまとめに着手し、報告書の執筆に取りかかる。
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Causes of Carryover |
本年度より所属機関を異動した研究代表者が学部長に就任し、その業務が多忙を極めたことにより、本研究の遂行に十分な時間を確保し、労力を割くことが極めて難しくなった。その結果、本研究が予定通りに進まず、節目節目で予想した研究成果が得られなかったため、学会大会等における研究発表や主要な学術雑誌への論文投稿が叶わなかった。こうしたことから申請していた研究期間の一年延長が認められたことにより次年度使用額が生じた。 本研究では、児童・生徒が抱える「心と体」の問題の解決に向けて、運動やスポーツを教材とする体育に何ができるのか、その人間形成の可能性について検討してきた。最終年度である次年度の課題は、これまでの研究の遅れを取り戻し、当初計画通りの成果を上げるため、本研究に相応しい研究分担者を追加して、その協力のもと共同で研究を遂行する予定である。
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