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2019 Fiscal Year Research-status Report

Study on Safety Measure and Cause of the Accidents and Injuries in Nature Experience Activities.

Research Project

Project/Area Number 17K01639
Research InstitutionKokugakuin University

Principal Investigator

青木 康太朗  國學院大學, 人間開発学部, 准教授 (60593457)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2021-03-31
Keywords傷病 / 事故 / 自然体験活動 / 青少年教育施設
Outline of Annual Research Achievements

今年度は、昨年度と同様に全国の国立青少年教育施設を対象に傷病調査を実施(1年間)するとともに、昨年度実施した調査データの集計・分析を行い、その結果を報告書に取りまとめて公表した。
昨年度の調査データを分析し、負傷の発生件数が多かった活動ごとに負傷の症状をみたところ、スポーツ活動では打撲、ねんざ、虫さされ、野外炊事ではやけど、きり傷、虫さされ、自由時間では打撲、きり傷、すり傷による負傷が多くなっていた。そこで、負傷した時の状況を詳しくみると、スポーツ活動では「ドッジボールでバランスを崩して転倒し、床で頭部を打撲」「長縄で着地に失敗して足首をねんざ」、野外炊事では「熱した鍋を持って手をやけど」「刃物を使っていて指を切った」、自由時間では「友達とふざけていて壁に頭をぶつけて出血」「滑り台で遊んでいる時に転んで肩を打撲」といった状況で負傷していることが分かった。負傷の9割強は軽微又は軽傷な負傷で済んでいるが、中には「綱引きでバランスを崩し、右膝の靱帯損傷・断裂」、「ターザンロープで怖くなって足で止めようとしたら下腿を骨折」、「ブレーキをかけた際に前方に転倒し、手首を骨折」など1ヶ月以上の治療を要する重傷なケースも起きていることも分かった。
これらの結果を受け、今後の安全対策としては、「指導者は、入所時や活動前の安全指導を徹底し、利用者の安全意識の向上に努めるようにする」「指導者は、活動前だけでなく、活動中も事故やけがの予兆を見逃さないよう危険(リスク)の発見、把握に努め、状況に応じて適切な安全指導や安全対策を行うようにする」「施設は、事前打ち合わせの際に、施設で起きやすい事故やけがとその安全対策をきちんと説明し、利用団体の指導者・引率者が適切な安全管理や安全指導を行えるように支援する」といったことが必要であることを明らかにした。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

昨年度に引き続き、今年度も全国の国立青少年教育施設を対象に年間を通じて傷病調査と事例調査を実施できたことから、計画よりも充実した調査を実施することができた。また、昨年度の調査データの分析を通じて、事故が発生した状況や要因を把握し、今後の安全対策の在り方について提案することができたことから、当初の予定通り一定の成果を得ることができたと考えている。
しかし、予定していたヒヤリハット調査が調査対象施設との協議により再度中止となり、次年度に実施する方向で調整することとなった。自然体験活動中に起きる事故の8割は、不安全な状態(外的要因)と不安全な行為(人的要因)が重なった時に起きているといわれていることから、活動現場の不安全な状態やそこで起きている不安全な行為を大きな事故やけがにつながる予兆(ヒヤリ・ハット)を明らかにすることは今後の安全対策を検討する上でも重要な要素になると考えている。そのため、次年度はヒヤリハット調査が実施できるよう施設との協議をうまく進めたいと考えている。

Strategy for Future Research Activity

令和2年度は、引き続き全国の国立青少年教育施設(27施設)を対象に自然体験活動の傷病や事故事例に関する調査を実施(令和2年4月~令和3年3月末)するとともに、今年度実施できなかったヒヤリハットの調査を実施する予定である。
また、過去2年間のデータを使って、リスク評価分析や事故発生の要因分析を行い、事故や傷病が起きる原因やメカニズムを解明するとともに、自然体験活動の安全対策や安全教育における基本的な指針の策定や新たなトレーニング教材開発の足がかりにしたいと考えている。

Causes of Carryover

(理由)
予定していたヒヤリハット調査が実施できなかったため。
(使用計画)
ヒヤリハットの調査の実施や調査結果の分析に係る費用として支出予定

  • Research Products

    (2 results)

All 2019 Other

All Presentation (1 results) Remarks (1 results)

  • [Presentation] 青少年教育施設における夏季の傷病の発生状況とその要因に関する研究2019

    • Author(s)
      青木康太朗、長谷川裕太
    • Organizer
      日本野外教育学会第22回大会
  • [Remarks] 国立青少年教育施設における傷病の概況

    • URL

      https://www.niye.go.jp/files/items/806/File/syoubyounogaikyouR2.pdf

URL: 

Published: 2021-01-27  

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