2022 Fiscal Year Annual Research Report
Study on Safety Measure and Cause of the Accidents and Injuries in Nature Experience Activities.
Project/Area Number |
17K01639
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Research Institution | Kokugakuin University |
Principal Investigator |
青木 康太朗 國學院大學, 人間開発学部, 准教授 (60593457)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 傷病 / 事故 / 自然体験活動 / 青少年教育施設 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は、これまでと同様に、国立青少年教育施設の傷病情報を収集するとともに、令和3年度の調査データの集計・分析を行った。その結果、新型コロナの流行により、ここ数年、活動できていなかった団体については、指導者による安全管理が不十分となり、今までだったら気づいていた危険な行為や状況に気づかず、軽微な負傷につながったり、安全指導を守れていないような状況が起きていることが示唆された。今後の安全対策としては、新型コロナの流行以前とは状況が異なり、利用者の活動に対する理解や経験などが不足していることを前提に、研修支援における安全管理や安全指導の内容を点検し、必要に応じて改善を図る必要があることが分かった。これらについては報告書に取りまとめ、国立青少年教育振興機構のホームページ等を通じて周知を図った。 また、活動場面に応じた具体的な危険予知や回避の方法を明らかにするため、けがの発生が多い「登山・ハイキング」「野外炊事」に着目し、けがが起きている状況をもとに、活動時における具体的な安全指導のポイントについて検討した。その結果、登山・ハイキングでは「活動前には、スリップや踏み外しによる足首のねんざ、転倒による頭部や膝の打撲などに気をつけるよう、セーフティトークを行うこと」や「下山中は、疲労の蓄積によって運動能力や注意力が低下しやすいことから、適宜休憩を取るだけでなく、足場が悪いところは注意しながら歩くように声をかけたり、場所によってはヘルメットを着用するよう指導すること」、野外炊事では「やけどやきり傷による手や指の負傷が多いことから、調理に関する説明だけでなく、調理用具や調理場の使用に関わるセーフティトークをしっかり行うこと」といったことが挙げられた。これらの成果については、自然体験活動指導者の研修会等で活用したり、指導者向けのチラシを作成し、周知を図っていきたいと考えている。
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Research Products
(2 results)