2022 Fiscal Year Annual Research Report
Building the teaching model which realizes interactive and creative learning in the compulsory classes for " expressive dance"
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17K01657
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Research Institution | Notre Dame Seishin University |
Principal Investigator |
安江 美保 ノートルダム清心女子大学, 人間生活学部, 准教授 (80580729)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 朱音 横浜国立大学, 教育学部, 准教授 (40609301)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 表現系ダンス / 即興表現 / 指導モデル / 熟練・未熟練指導者 / 学習内容 / 重点課題 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度の研究実績は,6年間取り組んできた研究の成果を報告書にまとめたことである。本研究は,舞踊教育専門家と小・中学校現場の熟練指導者による5名の専門家チームで協議を重ねながら,表現系ダンスにおける「これだけは指導したい内容」の一般化へ向けて,熟練指導者による実践Ⅰ,指導案モデルの再構築,未熟練指導者による実践Ⅱの過程を経て実証的研究を行った。研究の過程そのものについても分かりやすく伝わるよう内容構成を工夫した。3月中旬に報告書が完成し,関係各位へ郵送するとともに,今後,この報告書を元に論文作成,学会発表,学術書の出版などを計画している。 本研究は6年間かけて,固有の動きの質感を持ち内容のひと流れを創りやすい教材「2人の戦い」と,多様な動きの質感を持ち動きのひと流れを創りやすい教材「新聞紙を使った表現」について,各々に設定した「3つの重点課題」の妥当性を検証してきた。研究の成果として,「2人の戦い」では「体をねじる」指導を核にしつつ,「床を使って動きを連続」と「すばやく・ストップ・超スローで速さを変化」の指導を重ね合わせていくことが重要である,動きのひと流れを創りやすい教材「新聞紙を使った表現」では,「全身を極限まで使う」指導を核にしつつ,「異なる質感を組み合わせたり繰り返したりする」,「上下左右の空間や踊る場所を変える」指導を重ね合わせていくことが重要であると確かめられたことがあげられる。 また,2つの典型的な教材「2人の戦い」と「新聞紙を使った表現」の両者に共通する「これだけは学ばせたい内容」は,「体幹部を立体的に表現的に使う」「対極の動きや質感の連続」「空間や関係の変化」であると結論づけられた。今回の研究で典型的な教材として2つの教材を設定したが,さらに他の典型的な教材についても今回の結論が当てはまるのか検証を重ねていく必要がある。
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