2017 Fiscal Year Research-status Report
実践的な中長距離走のランニング技術の測定・評価法の確立
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17K01674
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Research Institution | National Institute of Fitness and Sports in Kanoya |
Principal Investigator |
松村 勲 鹿屋体育大学, スポーツ・武道実践科学系, 准教授 (30404544)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ランニング技術 / 中長距離走 / フォースプレート / モーションキャプチャ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,鹿屋体育大学スポーツパフォーマンス研究棟(以後SPLab)での中長距離走のランニング技術を測定・評価する方法を構築するものである。 平成29年度は,大学陸上競技中長距離選手16名(男子8名、女子8名)を対象に,測定方法の検証のため,従来から実施されていた直走路での測定とSPLab内に周回コースを作った形での測定を実施し,比較した。なお,測定の際の走速度は,ゆっくりのjog(スローjog),速めのjog(ファストjog),LT(Lactate Threshold)レベルのランニング(LT走),OBLA(Onset of Blood Lactate Accumulation)レベルのランニング(OBLA走),3000mもしくは5000mの試合速度でのランニング(Race Pace走①),800mもしくは1500mのレースペースでのランニング(Race Pace走②),レースでのスパート時レベルのランニング(スパート走)の7段階のスピードでの走行を,約50m区間,各試技2回ずつ実施させた。また,それぞれの走速度の確認のため,時計での確認,ポイント(50m)毎でのタイムの読み上げ等の方法を試した。そして,最終的にはモーションキャプチャ(ナック社製 Mac3D System)も測定内容に導入する方法も模索した。その他,選手の走行感覚を調査するため,アンケート用紙を作成し,記入させた。 その結果,周回での測定およびタイムの読み上げによるペースの確認が,最も効果的に測定できる可能性が窺えた。ただし,モーションキャプチャを組み込む場合,その測定値により周回のカーブがきつくなりすぎることから,その対策を考えた測定方法を,今後検討する必要があると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画していた直走路での測定と周回を作成しての測定が実施できた。 また,モーションキャプチャを導入しての測定も実施できた。 そして,それぞれの比較検討(分析)を現在行っている。 よって,1年目の研究課題である測定方法の検討までに至っていることから「おおむね順調に進展している」と判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
今後(平成30年度)は,平成29年度に検討した測定方法で測定を実施し,そのデータをもとに,SPLabを活用した中長距離走のランニング技術の評価方法を検討する。そこから,SPLabを活用した中長距離走のランニング技術の簡易な評価シートを試案する。
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Causes of Carryover |
測定被験者の怪我により数回分の測定が実施できず,その分の被験者謝金が生じなかったため。また,研究発表および情報収集で参加する予定であったランニング学会に,データ収集・分析の遅れおよび大学業務のため参加できなかったことから,次年度使用額が生じた。 使用計画は,日本トップクラスの選手(被験者)の測定の旅費と謝金に使用する予定である。
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