2019 Fiscal Year Annual Research Report
Study on physical fitness and plasticity of oral function
Project/Area Number |
17K01678
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Research Institution | Hokusei Gakuen University |
Principal Investigator |
星野 宏司 北星学園大学, 経済学部, 教授 (50438347)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 口腔機能 / 咬合力 / 可塑性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は長寿社会の健康寿命の延伸と高齢者のQuality of life(QOL)の向上を目指して、「オーラル・フレイル」の概念を骨子として、フレイルの予防に向けた顎口腔系機能の維持・向上のために口腔機能と身体機能の影響について検討を行った。本研究の成果がサルコペニア、ロコモティブシンドロームの予防における口腔機能の貢献を明らかにすることを目標にしている。そこで、本研究では口腔機能が全身の健康状態に貢献することに焦点をあて、口腔機能と身体機能が相互に連関して、直接もしくは間接的に与える影響について検討を行った。 ところで高齢者のQOLを考えた場合、自由に外出でき,おいしいものが食べられる楽しい食生活を基盤としていることから、咀嚼能力の低下した高齢者に対して咀嚼能力を向上させるために、身体能力を向上させることが有効な方策であるかを検討する必要がある。本年の研究課題は高齢者の自由に外出できるために必要な、行動範囲を定量評価する方法と自由に外出できる運動能力の指標に着目して、課題解決をすすめた。さらに、この課題にはトレーニング効果や加齢の影響を反映する可塑性の高い評価指標であることが求められるため、課題解決にあたり鍛錬者を中心にスポーツ選手の特性を反映するいくつかの評価指標を抽出して検討を加えた。 そのため、運動能力と口腔機能の関連性を明らかにして、身体運動によってもたらされる口腔機能に与える影響について検討を行うことを目的に実施した。その結果、身体能力と口腔機能の関連性については、あらたに最大無酸素パワー測定時における口腔機能のうち、咬合力に関連性が認められた。つまり、運動時の咬合力はパワータイプの違いによって、強くかみしめるものと、弱い噛みしめをしめすものが存在していたことから、パワータイプと運動時の咬合力には相互に関連していることが明らかになった。
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