2019 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of relative intensity index in trail running using heart rate
Project/Area Number |
17K01680
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Research Institution | Ibaraki Christian University |
Principal Investigator |
中村 和照 茨城キリスト教大学, 生活科学部, 准教授 (10613292)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 心拍数 / 傾斜 / 山道 / レース距離 / パフォーマンス |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は,2018年度に報告した24kmレースよりも走行距離が短く,累積標高差が小さいトレイルレースを対象とし,トレイルレース時の上昇区間と下降区間の心拍数の相違について,上昇区間と下降区間の心拍数の差とレース時の平均走速度との関係性を明らかにすることを目的とした.得られた結果から,2018年度の24kmレースとの上昇区間,下降区間の心拍数の相違について検討した.対象者は4月に開催された17kmトレイルレースに参加した男性ランナー16名とし,レース時の心拍数の測定を行なった.2名の心拍データにノイズが認められたため,データ分析は14名のデータを用いて実施した. 上昇区間と下降区間の心拍数を比較した場合には,レース全体,前半,後半ともに下降区間に比べて上昇区間の心拍数が有意に高くなった(p < 0.05).一方,上昇区間,下降区間ともにレース前半と後半の心拍数には有意差は認められなかった.上昇区間と下降区間の心拍数の差とレース時の平均走速度には有意な相関関係が認められ(r = 0.732,p < 0.05),速いランナーでは上昇区間の心拍数が高くなり,遅いランナーでは下降区間の心拍数が高くなる関係性となった.これらの結果から,17kmのトレイルレースでは,24kmのトレイルレースと同様に下降区間に比べて上昇区間の強度が高くなると考えられ,速いランナーでは上りの強度をあげる戦略を取っているのに対し,遅いランナーでは上りの強度を落とし,下りで強度をあげている可能性が推察された.24kmレースでは,上昇区間,下降区間ともに前半よりも後半の心拍数が低下する傾向が認められたが,17kmレースでは有意差は認められなかったことから,レースの走行距離が短くなると,レース後半の強度低下は小さくなる可能性が推察された.
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