2017 Fiscal Year Research-status Report
月経異常が女性アスリートの運動時内分泌応答およびトレーナビリティに及ぼす影響
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17K01691
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Research Institution | Nippon Sport Science University |
Principal Investigator |
須永 美歌子 日本体育大学, 児童スポーツ教育学部, 教授 (70534064)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 女性アスリートの三主徴 / 視床下部性無月経 / 利用可能エネルギー不足 / 女性スポーツ / 月経異常 |
Outline of Annual Research Achievements |
女性アスリートの三主徴(利用可能エネルギー不足・視床下部性無月経・骨粗鬆症)は解決すべき重要な課題として国際的にも取り上げられている.特に月経異常は内分泌調節機能低下に起因することから,運動時の内分泌応答にも影響を及ぼし,トレーニング効果を低下させる可能性がある.本研究は,女性アスリートを対象として月経異常と運動時内分泌応答およびトレーニング反応との関連性について検討し,女性特有の健康障害がスポーツパフォーマンスに与える影響について検討することを目的としている. 具体的には,正常月経および月経異常の女性アスリートを対象として①持久性運動およびレジスタンス運動時の生理反応に差が生じるのか?②トレーナビリティに差は生じるのか?について明らかにする.その結果から,月経異常がスポーツパフォーマンスに与える影響について検討する. 対象者は,現在クラブおよびサークルに加入し,週5日以上の運動習慣があり,経口避妊薬等の服用が半年以上ない者とする.正常月経群は,月経周期が25-38日であること,月経異常群は,月経周期異常(月経周期が24日未満または39日以上),無月経(3か月以上月経がない),過短月経(月経期間が3日未満)および過長月経(月経期間が8日以上)のいずれかに当てはまることを条件とする. 正常月経および月経異常の女性アスリートの運動時生理反応やトレーニング反応を比較することによって、月経異常がスポーツパフォーマンスに与える影響が明らかになる.本研究によって月経異常がトレーナビリティおよびスポーツパフォーマンスの低下を引き起こすことが明らかになれば,アスリートや指導者に月経異常の予防・改善の重要性を示すことが可能となる.本研究で得られた知見は,女性アスリートの健康管理,ひいては競技力向上に役立つものと期待される.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在,予備実験を行い,被験者の選定をしている段階である.本研究の対象者は,正常月経および月経異常の女性アスリートであり,月経状態だけでなく,トレーニングや試合の日程も考慮しなければならない.そのため,被験者の選定に時間を要している.
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画が当初予定通り進まない場合には,被験者数を削減することによって調整を行う.しかしながら,研究の信頼性を維持するために課題1は20名,課題2は30名のデータを得るように努力する.
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Causes of Carryover |
昨年度は被験者の選定に時間を要したため,当初の研究計画からやや遅れている状況である.今年度は,研究補助者(アルバイト)を導入し,研究を推進する.
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