2019 Fiscal Year Annual Research Report
Influence of olympic lifts on the lower-limb force-velocity profile
Project/Area Number |
17K01696
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
平山 邦明 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 准教授 (20610447)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | オリンピックリフティング / クリーン / ハイプル / ジャンプスクワット |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、オリンピックリフティングエクササイズが、脚伸展動作の力‐速度関係にどのような影響を与え得るか明らかにすることを目的としている。2019年度は2つの研究を行った。 一つは、様々な負荷におけるハングパワークリーンとハングハイプルの発揮パワーの比較である。経験豊富な男子ウエイトリフティング選手を対象に、ハングパワークリーンの40%1RM(最大挙上重量の40%の重量)から100%1RMまで5~20%ごとに重量を増加させながら、発揮されるパワーを計測した。その結果、軽負荷(40~70%1RM)では、ハングパワークリーンよりもハングハイプルで高いパワー発揮が行われていた。一方、80%1RM以上では、両エクササイズ間に差はなかった。この理由として、両エクササイズともバーベルの最大高に制限があるが、ハングハイプルの方が高い位置までバーベルを挙上できることが挙げられた。また、80%1RM以上でエクササイズを行う場合、どちらのエクササイズを選択してもよいことが明らかとなった。 二つ目の研究は、脚の力‐速度プロフィールのどの領域をオリンピックリフティングが刺激し得るか検討するものである。自体重からバックスクワットの80%1RMまでの負荷を用いてジャンプスクワットを行ない脚の力‐速度プロフィールを描いた。続いて、クリーンおよびハイプルを30-90もしくは30-100%1RMまで行ってもらい、最大パワーが発揮された瞬間の床反力とバーベルの速度を取得した。その結果、クリーンはおよそ1.5~1.7m/s(中負荷に相当)において、クリーンプルはおよそ1.6~2.0m/s(軽~中負荷に相当)においてジャンプスクワットに匹敵する力を発揮していた。このことから、オリンピックリフティングは、脚の力‐速度プロフィールのある限られた領域しか十分に刺激できないことがわかった。
|