2017 Fiscal Year Research-status Report
画像・音声認識による剣道競技者追跡と有効打突判定条件の定量化
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17K01708
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Research Institution | Sendai National College of Technology |
Principal Investigator |
渡邊 隆 仙台高等専門学校, 総合工学科, 准教授 (30634620)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本郷 哲 仙台高等専門学校, 総合工学科, 教授 (80271881)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | モーションキャプチャー / 運動解析・評価 / 音声認識・理解 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は,2名の競技者を側方から同時に観察できるように設置したハイスピードカメラが取得した画像とマイクロホンが取得した音声情報から,競技者の打突の有効性を判定(実験1)し,競技場内を動きながら打突動作を行う競技者を解析するため,小型ロボット等にて競技者を追従(実験2)するシステムの検討を目的とした. 実験1 打突の有効性判定 「充実した気勢」の評価として,スペクトロエントロピーの時間変化をとらえて,競技者の音声から有効打突に関係する時間箇所を切り出す方法を考案し,様々な打突箇所の音声経過を分析したところ提案法が極めて有効であることがわかった.本件については,電気関係学会東北支部連合大会2G14にて発表を行った.今後は最適化する必要がある. また,「竹刀の打突部で打突部位を刃筋正しく打突」の評価として,2名の競技者が打突を試みたときの竹刀の位置座標から打突部位(面,籠手,胴,突き)を判定するために,背景差分法とテンプレートマッチングを適用した手法を提案し,競技者毎の打突部位追跡を試みた.実験の結果,面,籠手,突きの打突部位については約80%,胴は約50%の確率で正確に追跡・判定ができた.胴の追跡については,隠蔽抑制の撮像環境および手法を今後検討する必要がある.本件について,日本機械学会東北学生会第48回卒業研究発表講演会にて成果発表を行った. 実験2 競技者への追従 審判員の役割を務めるロボットの位置取りについて着目し,競技の妨げにならず,かつ判定可能な距離を維持するような追従系の実現を目指し,旋回・直進ができるイメージセンサを搭載した小型移動ロボットキットを用いて検証した.その結果,P制御だけの場合に対し,微分動作を追加したPD制御を用いることで移動ロボットの反応速度が向上し,対象物の急な動作に対しても,見失うことや衝突などのリスクを減少させられることがわかった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験1 打突の有効性判定 「充実した気勢」を明らかにすることについては,考案したスペクトロエントロピーの時間変化をとらえて,競技者の音声から有効打突に関係する時間箇所を切り出す手法が有効であることから,予定通りの進捗である. 「竹刀の打突部で打突部位を刃筋正しく打突」を明らかにすることについては,競技者が打突動作を行う際の竹刀の打突部位への接触有無検出,打突部位の追跡に関する基本手法を決定したが,検出・追跡精度は不十分であり今後改善が必要であることから,進捗はやや遅れている. 実験2 競技者への追従 小型移動ロボットキットを用いた競技者追従実験の結果,PD制御を用いることの優位性を確認し基本的な制御方法を確定できたが,今後競技者に対する適用実験が必要であるため進捗はやや遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
”打突の有効性判定(実験1)”を目的とした「充実した気勢」を明らかにすることについては,考案したスペクトロエントロピーの時間変化をとらえて,競技者の音声から有効打突に関係する時間箇所を切り出す手法が有効であることから,本手法の最適化を進めるとともに気勢の「充実度」を定量化するための実験検証を行う.「竹刀の打突部で打突部位を刃筋正しく打突」状態を明らかにすることについては,競技者が打突動作を行う際の竹刀の打突部位への接触有無検出,打突部位の追跡に関する基本手法を決定したが,検出・追跡精度が不十分であるため精度向上への取り組みを行う.また,打突の「有効度」を定量化するための実験検証を継続していく.気勢の「充実度」および打突の「有効度」を定量化することが可能になり次第,競技者年齢,男女別傾向に追従させるための実験”競技者年齢,男女別傾向への追従(実験3)”を開始する. ”競技者への追従(実験2)”を目的とした取り組みは,小型移動ロボットキットを用いた競技者を追従するための実験を実環境下で進め,その有効性を評価していく.
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Causes of Carryover |
物品費については,競技者の撮像用照明および照明設置用機器の検討遅れによる未購入のため差が生じる結果となった.次年度は,改めて撮像環境の検討を行い照明機器の導入をすすめる予定である. 旅費については,複数の用件を一度の出張で完了させる等の対応が可能になった場合があり,予算に対して差が発生する結果となった.次年度は,研究会参加および技術相談等を行うための予算としての利用を考えている.
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Research Products
(14 results)