2019 Fiscal Year Research-status Report
パラアスリートのスポーツキャリア発達における心理・社会的支援方略の構築
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17K01725
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
内田 若希 九州大学, 人間環境学研究院, 講師 (30458111)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | インクルージョン / キャリア発達 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、教育的・社会的インクルージョンの視座を取り入れつつ、パラアスリートのスポーツキャリアの段階に応じた心理・社会的支援方略の構築を目指すとともに、パラスポーツの振興に寄与することを企図するものである。令和元年度は、平成29年度に検証したスポーツキャリアの発達に関連する心理・社会的要因および平成30年度のフィールドワークおよび資料収集の結果を踏まえつつ、インタビューデータの内容を検討した。特に、わが国における教育 (体育) 場面における課題、親の養育態度が障害のある子どもの運動・スポーツに対する態度に及ぼす影響、「障害」の概念の捉え方に関する国際的な観点からの逸脱などの視点から、インタビューデータの見直しを行った。また、共同研究者とともに日本行動分析学会に参加し、スポーツキャリアを発達させる行動の分析に資する資料の収集に従事するとともに、それらの視点を踏まえながら、インタビューデータの吟味を行い、トライアンギュレーションの確立を目指した。 インタビューデータのさらなる吟味を行うため、より多面的・学際的な資料の収集を必要とし、31st World Summit on Positive Psychology, Mindfulness, Psychotherapy and Social Sciencesへの参加を予定していたが、コロナウイルスの世界的な感染拡大のため学会が中止となった。また、研究成果の一部公表を予定していた九州スポーツ心理学会も、同様の理由で中止となった。しかし、現時点までに得られた知見から論文を執筆し、国際誌へ投稿を行った(現在、査読中)。また、関連学会などにおいて、成果の発信を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
申請者の体調不良(入院と長期にわたる療養)およびコロナウイルス感染拡大の影響に伴い、研究の遂行と成果の取りまとめにおいて、やや遅れが出ている。しかし、各関連学会で発表を行い成果の発信を行うなど、やや遅れは見られるものの順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
補助事業期間延長の承認を受けており、2020年度まで研究を継続する。2020年度は、インタビューデータのさらなる吟味を目指して、より多面的・学際的な資料の収集を実施する。また、補助事業期間中に得られたすべての成果を成果物としてとりまとめ発表するとともに、社会的還元を目指す。
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Causes of Carryover |
申請者の体調不良(入院と長期にわたる療養)およびコロナウイルス感染拡大の影響に伴い、研究の遂行と成果の取りまとめにおいて、やや遅れが出ている。次年度は、すでに得ているインタビューデータのさらなる吟味を目指して、より多面的・学際的な資料の収集を実施するため、関連国際学会に出席を予定している。また、補助事業期間中に得られたすべての成果を成果物としてとりまとめ論文等で公表したり、関連学会において発表を行う。
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