2021 Fiscal Year Research-status Report
発育期における下肢および大腰筋の発育と疾走能力の発達との関係
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17K01745
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Research Institution | Kyushu Kyoritsu University |
Principal Investigator |
船津 京太郎 九州共立大学, スポーツ学部, 教授 (10259658)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大下 和茂 岡山県立大学, 情報工学部, 准教授 (10615826)
村木 里志 九州大学, 芸術工学研究院, 教授 (70300473)
長谷川 伸 九州共立大学, スポーツ学部, 教授 (70350444)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 下肢筋量の発育 / 大腰筋量の発育 / 疾走能力の発達 / プレゴールデンエイジ |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで筋量が疾走能力に及ぼす影響についての検討は、主に思春期以降やスプリンターなどを対象に検討されてきたが、本研究では6~8歳の児童期を対象とし筋量が疾走能力に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。 その結果、児童期の男児においては日常的な身体活動を通して下肢筋群や大腰筋の量的発育を促し疾走能力を向上させていくことが重要であることが示唆された。また、基本的な運動能力である疾走能力を向上させることが、現代の子どもの体力、運動能力の低下を抑制することに貢献すると考えられる。これまで下肢筋群の失踪能力の向上に及ぼす影響が注目されてきたが、本研究では児童期における疾走能力と大腰筋の発達との関係について知見を得ることができた。8歳次においては大腰筋厚と疾走能力との間に有意な正の相関が認められ、この頃から大腰筋が股関節屈曲に貢献し始めることが示唆された。下肢筋厚は7歳まではピッチやストライドの増大に貢献し、8歳頃からは主にストライドに貢献することが示唆された。下肢筋群及び大腰筋の発育が疾走能力に与える影響に年齢差が認められたのは、日常生活における運動経験や頻度等の負荷量の差が影響を及ぼしている可能性がある。今後、児童期における筋量と疾走能力との関係についてさらに明らかにするためには、生活習慣や運動頻度と筋の量的発育との関係について検討する必要がある。それらを明らかにすることで、児童期前半のより詳細な筋の発育過程や思想能力の発達過程との関係が明らかになり、児童期における運動プログラムの作成に大きな役割を果たすことが考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルスのまん延等の理由により対象者の変更を余儀なくされたが、その変更を踏まえ制限された中で順調に研究を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究は終了しており、成果を発表するのみである。新型コロナウイルスに対する対応が好転しいるため、今後は主要国内学会、海外の学会も視野に入れ発表し、論文投稿を行う予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスのまん延により予定していた学会(海外を含む)に参加することができなかったこと、データ保管端末の購入を先送りしたこと。
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