2018 Fiscal Year Research-status Report
最重度身体障がい者のフィットネス向上と車いすダンスムーブメント
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17K01747
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Research Institution | Ohka Gakuen University |
Principal Investigator |
寺田 恭子 桜花学園大学, 保育学部, 教授 (20236996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 伸治 常葉大学, 保健医療学部, 教授 (50393153)
里中 綾子 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 特任准教授 (80632497)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 車いすダンス / GMFCS LevelⅤ / 重度アテトーゼ痙直型脳性麻痺者 / 障がい児通所施設 / 特別支援学校 / DVD |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度における「最重度身体障がい者フィットネス向上と車いすダンスムーブメント」の最大の成果は、最重度身体障がい者が生き生きと活動している様子を含めた、車いすダンス紹介DVDを作成できたことである。 前回の科研費(平成25年~平成28年度)では、重度身体障がい者の車いすダンス方法について、研究で得られたエビデンスも取り入れながらDVDを作成した。しかし、そのDVDは車いすダンスの基盤が確実にあるところには有効だったが、普及と実践においては課題の残るものとなった。今回は、その反省を踏まえて、年間を通しての実践現場での様子、特に重度身体障がい者と最重度身体障碍者および健常者の子どもから高齢者まで、加えて知的障がい者などと共にダンスを楽しむ映像をふんだんに取り入れ、車いすダンスが私達全てにとって、とても身近な存在であり、取り組みやすいユニバーサルスポーツ&レクリエーションであることを前面にだすことができた。 多様な場での車いすダンスの取り組みの積重ねを元に、映像作成者と議論を重ね、より進化したDVDは12分間というコンパクトなものにまとめることができた。年度末に作成できた本DVDは、現在、普及と実践に積極的に取り組む可能性のある施設、団体、学校に配布しており、そのDVDによって、今年度の実践活動のオファーが入り始めているというのが現状である。 また、現在は重度身体障がい者の車いすダンスを実践したいと希望する施設や学校に、身体活動やスポーツへの参加の程度および当事者等の意識に関する聞取り調査の内容も検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
最重度身体障がい者が中心であり、かつ車いすダンスの楽しさが伝わるDVDの作成は、2019年度前半を予定していたので、その点では予想よりも順調に進んでいる。しかし、最重度の障がい者が通所あるいは入所する施設へのアプローチは、始まったばかりなので、作成したDVDをより効果的に使用し、数を増やしたいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、作成したDVDをピックアップした施設および学校(特別支援学校等)に郵送している。車いすダンスに興味も持ち、連絡がとりあえるようになったところに対して、今後のかかわり方を交渉している。今のところ、施設を中心に重度身体障がい者の車いすダンスが実践および継続できる可能性のある所は、愛知県、静岡県、長野県、山形県など、確実に増えている。今後は北海道や沖縄まで、後押しできる施設や学校をさらに広げる予定である。2019年度は、地域に根差した活動の中核となる場所の地固めをしていきたい。
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Causes of Carryover |
研究が順調に進み、翌年度に作成する予定だった車いすダンスDVDを、2018年度に作成することが可能になったため、次年度の分を前倒しで必要な分だけ申請したから。 もともと、今年度に使用する額を少し早く使用させて頂いただけなので、早くDVDが完成した分で今年度における作業も早めに進めることができるようになった。ゆえに当初の使用計画を大きく変更することはないまま進めることができる。
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