2018 Fiscal Year Research-status Report
人が持つ技能の特徴化ならびにスポーツ指導への活用に関する研究
Project/Area Number |
17K01748
|
Research Institution | Kagawa National College of Technology |
Principal Investigator |
吉澤 恒星 香川高等専門学校, 一般教育科(高松キャンパス), 准教授 (90300631)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
逸見 知弘 香川高等専門学校, 創造工学専攻, 准教授 (00413849)
十河 宏行 香川高等専門学校, 機械電子工学科, 教授 (60154704)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | バットスイング / 打撃技術指導 / 身体知のデータ化 / 暗黙知のデータ化 / 打撃技術の階層構造 / 打撃の三次元座標解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は電気学会C門大会にて発表を行った。題目は「運動学的観点から見たバットスイングにおける指導の評価」である。これにより、(1)指導者の選手に対する指導を動作パラメーターの変量として評価できること。(2)指導の内容と動作の変化が起こる部位とそのタイミングについて対応関係が整理できること。(3)指導の内容に対して選手の受け止め方はそれぞれ違うが、動作パターンで選手をグループ化していくと、グループに応じた指導を行うことで動作改善との対応関係が見えてくること。という三点について研究成果を公開することができた。野球における打撃動作の指導方法について、熟練指導者の感覚的な部分に踏み込んで客観的データを提出できたことは、今後の指導方法の改善につながる可能性があり、有意義かつ重要な成果である。 一方、日本野球科学研究会において「大学野球選手と高校野球選手のスイング軌道に関する一考察- 東都リーグ1部選手と県大会初戦敗退高校選手との比較 -」という題目にて発表をおこなった。競技レベルの差がバットスイングの軌道にどう反映されるかについて考察を行った。(1)スイングの指導時にバットヘッドと地面が構成する角度に明らかな差が検知されること。(2)その原因として、バットヘッドに加わる物理的な力をヘッドスピードにつなげる技術が未熟練者では明らかに劣ること。という二点について研究成果を公開した。高校野球選手の指導においてどこに着目するべきかという切り口を、指導専門の聴講者に提供することができた。 また12月末に國學院大學硬式野球部の選手3名に来ていただき、新たな実験を行った。これらの成果について今年度研究発表としてまとめる予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2017年度、2018年度とも新しい実験を行うことができた。被験者の数を確保することが研究の客観性を担保するために大切なポイントとなっているが、今のところは順調に進んでいる。また、現在実験結果について考察を行い、発表する準備を進めている。また、両年度ともに学会発表などの研究成果発表をすることができた。論文作成については現在のところ順調とはいいがたいが、2019年度にある程度の結果を残すことができるように努力していきたい。
|
Strategy for Future Research Activity |
2019年度も年度末に新たな実験を実施予定である。可能な限り被験者数を積み増して、客観性の担保に努めていきたい。また、論文作成は鋭意努力中である。査読のある論文誌への投稿を積極的に行う予定である。学会発表は電気学会C部門と海外での発表を予定している。
|
Causes of Carryover |
国際学会への研究発表を次年度に繰り延べしたため。
|