2019 Fiscal Year Annual Research Report
Explore of the mechanisms of Respiratory muscle training for exercise performance and Application for hypoxic training
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17K01759
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
小川 剛司 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (70451698)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 低酸素 / トレーニング / 呼吸筋 / 換気応答 / 酸素摂取量 |
Outline of Annual Research Achievements |
高所での活動は近年の登山ブームや競技者における高所トレーニングなどでよく行われる。しかしながら、高所では運動能力が低下するだけでなく高山病などの事故が頻発するなどの課題がある。これまでの研究成果として、高所での運動能力低下には呼吸応答や呼吸筋活動が関係することを報告しており、呼吸筋をトレーニングすることで呼吸が改善され、高所での運動が安全に行うことができることが予想された。そこで、本研究課題は、呼吸筋トレーニングの低酸素下での運動能力低下に対する有効性について注目し、そのメカニズムおよび個人差について検討することを目的として、一連の研究を行ってきた。最終年度である令和元年度では、本研究課題の論文執筆、学会発表、および論文発表を中心に活動した。日本体力医学会大会において発表を行うとともに、BMC Sports Science, Medicine and Rehabilitationにおいて論文を発表した。 運動能力や有酸素能力に対する低酸素の影響には個人差があり、有酸素能力が高い者では低酸素の影響を受けやすいことが知られている。そのため、呼吸筋トレーニングの効果の個人差や有酸素能力改善の個人差がみられると予想し、検討した。本研究で用いた呼吸筋トレーニングの手法は、運動中に吸気に負荷を加えることによって呼吸筋に刺激を与える。この呼吸筋トレーニングによる呼吸筋力の増加は、14.5%~75.4%と個人差が大きかった。被験者のトレーニング前の有酸素能力の高さによって、呼吸筋トレーニングによる呼吸筋力改善や低酸素下での有酸素能力の改善の効果が異なるかについて検討したが、一定の傾向は見られなかった。一方で、呼吸筋力の増加が大きい者ほど低酸素下での血中動脈血酸素飽和度の改善の程度が大きいことが観察された。
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Research Products
(2 results)