2018 Fiscal Year Research-status Report
スポーツの種類や選手個人の特性を考慮した重力感受性トレーニング法の開発
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17K01760
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
和田 佳郎 奈良県立医科大学, 医学部, 特任講師 (80240810)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 重力感受性 / スポーツ / トレーニング / ゴルフ / 頭部安定性 / モーションキャプチャ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、頭部傾斜感覚(HT-SVV)測定装置による重力感受性(HTPG)に注目したスポーツトレーニング法の開発である。 平成29年度は、頭部傾斜感覚適正化装置(TPAD)を用いることにより、ゴルフ7番アイアンのスイング中の頭部安定化が向上することを検証した。しかし、TPADを用いるとHTPGの増強効果は認められたものの、予想に反して必ずしもスイング中の頭部安定化性は向上しなかった。その理由とし、7番アイアンのスイング中の頭部運動が指標として相応しくない可能性が考えられた。 そこで検討した結果、平成30年度はパッティングの精度を指標とした実験を実施した。まずコントロール実験として、5名のゴルフ初心者を対象にTPADを装着せずに毎日20回5 mの距離のパッティングトレーニングを3週間行い、その成功率を測定した。初日は成功率15.0±10.6%であったが、1週間後は21.0±16.4%、2週間後は20.0±11.7%、3週間後は38.0±15.2%となった。波はあるものの3週間で2倍以上の成功率の向上を示した。改良点としては、パッティングの成功率のみならず、失敗した場合のボールとホールの距離も測定することとした。 以上の結果を基にして、平成31年度はTPAD装着群とTPAD非装着群に対してパッティングトレーニングを実施し、その際の重力感受性と頭部安定性の経時変化を測定する実験を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度は、頭部傾斜感覚適正化装置(TPAD)装着群9人(男8人、女1人、平均21.8歳)、TPAD非装着群9人(男8人、女1人、平均21.2歳)を対象として、7番アイアンで1日50球打つトレーニングを週2回、2週間行った(計4回、200スイング)。平成30年度は、7番アイアンからパッティングに変更し、5名のゴルフ初心者を対象にTPADを装着せずに毎日20回5 mの距離のパッティングトレーニングを3週間行った(420スイング)。このように、HTPGを指標としたTPADを用いたゴルフスイングの実験システムを確立し、実施することが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度、30年度に実施した実験の結果から、パッティングをモデルとしたスイング中の頭部の動きとカップイン成功率を指標としたゴルフトレーニング実験の実施を計画している。
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Research Products
(5 results)