2018 Fiscal Year Research-status Report
Mechanisms underlying decreases in systolic blood pressure during resistance exercise with aerobic exercise training
Project/Area Number |
17K01763
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Research Institution | Ryutsu Keizai University |
Principal Investigator |
大槻 毅 流通経済大学, スポーツ健康科学部, 教授 (20375372)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 中高齢者 / 一酸化窒素 / 動脈スティフネス / 窒素酸化物 / 脈波伝播速度 / NO / NOx / PWV |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は「有酸素性トレーニングによる血管内皮細胞の一酸化窒素(Nitric oxide, NO)産生亢進が低強度抵抗性運動時の血圧上昇を抑制する」という仮説を検証すること(課題1),後期高齢者(課題2)および高血圧者(課題3)においても有酸素性トレーニングにより低強度抵抗性運動時の血圧が低下するか否かを明らかにすること,である.
H29年度は,後期高齢者および高血圧者を含む地域在住の中高齢者をトレーニング群(運動指導)と対照群(測定のみを実施し,指導は行わない)に分けて介入研究を行った.その結果,①先行研究(Otsuki et al., Am J Physiol Heart Circ Physiol 2016)と同様に,トレーニング群では低強度抵抗性運動時(アームカール,最大挙上重量の20および40%,各強度で10回×2セット)の収縮期血圧は低下した.また,②トレーニング群では,NOの最終代謝産物である窒素酸化物(nitrite/nitrate, NOx)の血漿濃度は上昇し,動脈スティフネスの指標である動脈脈波伝播速度(Pulse wave velocity, PWV)は低下した.③これらの指標間に相関関係が認められた.これらの結果から,有酸素性トレーニングによる血管内皮細胞のNO産生亢進が低強度抵抗性運動時の血圧上昇を抑制すると考えられた.
H30年度は,①追加実験による対象者数の増加,②NO生成を促進するホルモンの一種であるアドロピンの血漿濃度測定,③H29年度の成果発表(ヨーロッパスポーツ科学会)に取り組んだ.アドロピンについては更なる検討が必要な状況であるが,それ以外の項目については,追加実験の結果は良好であり,現在,投稿論文の作成に取り組んでいる.また,本研究から生じた副次的なデータによる論文二篇を作成し,一篇は公表済み,もう一篇は査読中の状態である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね予想通りの結果が得られている.論文の作成も進んでおり,2019年5月中に投稿する目途が立っている.また,2019年7月にヨーロッパスポーツ科学会で研究成果を発表する予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
・H29および30年度に取得した血液検体を対象に,酸化ストレス指標および抗酸化能指標を測定する. ・投稿論文(2019年5月21日現在,英文校正中)の査読状況に合わせて,追加実験(血液分析等)を行う. ・対象者を高血圧症の有無,年齢(中年,高齢者,後期高齢者)など,幾つかの視点で群分けし,有酸素性トレーニングが運動時血圧に及ぼす影響を検討する. ・本研究で得られた成果を第24回ヨーロッパスポーツ科学会(2019年7月)で発表する(演題受理済み)
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Research Products
(2 results)