2018 Fiscal Year Research-status Report
大学生の座位行動の年次変化と介入プログラムの効果検証
Project/Area Number |
17K01784
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
原 丈貴 島根大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (40420723)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 座位時間 / 身体活動量 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,1身体活動量と座位行動の関係,2進級に伴う座位行動の変化およびその関連要因の検討,3座りすぎ対策としてのスタンディングデスクの効果検 証,以上の3点を目的としている.2年目である平成30年度は,座位行動の学年別特徴と決定要因の検討を目的として,運動部に所属していない1年生および4年生の学生を対象に身体活動量を測定し,座位行動の学年差および座位行動に関連する因子について検討した. 1年生の1週間の身体活動量は平均で28.2±8.4Mets・時であったのに対して,4年生の1週間の身体活動量は平均で21.9±8.2Mets・時であり,学年間に有意な差が認められた.一方,1日あたりの座位時間については,土日の座位時間に学年差はみられなかったものの,平日の座位時間には有意な差がみられ,1年生の方が4年生よりも長いことが示された.さらに身体活動量別に検討するため,各学年の対象者を身体活動指針に 示されている23Mets・時以上を確保できている充足群と,確保できていない非充足群に分類し,各群別に学年比較を行った.その結果,充足群においては座位時間に学年間の差はみられなかったが,非充足群においては平日および土日の座位時間が1年生において長くなる傾向がみられた. 即ち,1年生は4年生よりも身体活動量が多いものの,座位時間は4年生よりも長くなる傾向にあることが示唆された.その要因として,1年生は座学の授業コマ数が多いため座位時間が長くなるものの,業間での移動や週1時間の体育の授業等により身体活動量はある程度確保できることが関係していると考えられる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度(H29年度)に1年生のデータ取りを行ったが,有効データ数が予定よりも少なくなったため,1年生のデータ採取は昨年度(H30年度)も引き続いて実施した.その結果1年生のデータ数はある程度予定通りの人数分を確保できたが,4年生のデータ数が未だ充分ではないため,今年度も続けてデータの確保を進めていく予定である. 最終年度にあたる今年度は,スタンディングデスクの介入効果について検証を進めていくが,この介入研究にあわせて4年生のデータ取りを進めていくことはそれほど難しくないため,研究計画は概ね順調に進展しているものと考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は,当初の予定通り4回生を対象としたスタンディングデスクの介入効果について検証を進めていく.但し,昨年度の研究計画を遂行するには,4年生の活動量データ数が十分でないため,学年差の検証に使用するデータ数の確保も並行して進めていく予定である.
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Causes of Carryover |
昨年度予定していた学会発表に伴う旅費の使用が生じなかったこと,また,採取できたデータ数が少なかったことから,データ分析の補助として支払いを予定していた謝金の支出が生じなかったことが残額が生じた理由である.最終年度となる今年度は,積極的に成果発表に取り組むことにあわせて論文の執筆を進め,使用計画に準じた使用をしていきたい.
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Research Products
(1 results)