2021 Fiscal Year Annual Research Report
Grade differences in sedentary behavior in university students and verification of effectiveness of intervention program.
Project/Area Number |
17K01784
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
原 丈貴 島根大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (40420723)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 座位時間 / 大学生 / 身体活動量 / スタンディングデスク |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,1)大学生の身体活動量と座位行動の関係,2)進級に伴う座位行動の変化およびその関連要因の検討,3)座りすぎ対策としてのスタンディングデスクの効果検証,以上の3点を目的とした. 1)体育会系の運動部に所属していない大学1年生を対象に検討した結果,健康づくりのための身体活動基準に示された1週間あたりに必要とされる身体活動量を確保できている学生と,確保できていない学生の座位時間には,平日,休日ともに有意な差はみられなかった.座位時間に関係する要因について検討したところ,授業コマ数およびアルバイトの有無が関係していることが示された. 2)座位行動の学年別特徴と決定要因の検討を目的として,運動部に所属していない1年生および4年生の学生を対象に検討した結果,4年生は1年生に比べて3mets以上の身体活動量が有意に少なく,一方で,平日の座位時間は1年生に方が有意に長いことが認められた. 4年生は授業時間数が少ないことから,授業時間の枠にあまり縛られずに活動できることから,3mets以下の低強度活動が多くなるのではないかと考えられる.さらに,各学年の座位時間に影響する要因について検討したところ,1年生においては,アルバイトへの出勤の有無および学内でのエレベーターの使用頻度が,平日の座位時間の有意な説明変数であることが示された.即ち,移動時にエレベーターを使用する選択肢を選ぶ態度が,普段の座位時間に影響していると考えられる. 3)学生が学習で使用する机を,スタンディングデスクに変更した際の座位時間や身体的負担度について検討した.その結果,スタンディングデスクを使用した日の座位時間は,通常のデスクを使用した日に比べて短く,日中を通した心拍数は10拍/分程度高い水準で推移しており,また,日中の消費カロリーは350kcal程度亢進することが示された.
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