2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of comprehensive stress management education program for nursing care professionals
Project/Area Number |
17K01786
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
稲谷 ふみ枝 鹿児島大学, 法文教育学域臨床心理学系, 教授 (00343723)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 認知症介護 / メンタルヘルス / バーンアウト / ストレスマネジメント教育 / 共感性 / 役割取得 / QOL |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度までに、調査研究により介護ストレス・バーンアウト、共感性疲労を軽減するための要因分析を進め、包括的ストレスマネジメント教育プログラムの方向性を定めた。令和2年度は、プラハの国際心理学会で発表するストレス支援や認知症ケアの各種研修の内容や回数に関するウェルビーイングへの影響効果を踏まえて、認知症ケアにおけるフランスや米国の共感メソッドのエキスパートから、教育プログラムの指導助言を受ける予定であったが、新型コロナウイルス感染症禍で予定していた国際会議が進まなかった。本研究では、介護専門職のストレスマネジメント教育プログラムを開発することを目的として、認知症介護を困難にしているBPSDの対応に資する共感性やコミュニケーションスキルという介護の質を向上させる機能と、対人援助職で起こる「共感疲労」を予防するストレスマネジメント機能の両方に焦点を当てた新しい包括的な研修プログラムを作成した。その介入効果はとくにストレスレベルを軽減することが示されたが、共感性を向上させるためには、横断的介入研究では検討が不十分であり、継続的な研修の縦断的効果を実証することが課題となった。 最終年度として、横断的な介入研究から一定のストレス緩和効果が示された新教育プログラムとして作成したプロトタイプ版、すなわち共感的コミュニケーションスキルとストレス対処スキルから構成されたマニュアルと4年間の研究結果を合わせて掲載した研究報告書冊子(テーマ:介護職のためのストレスマネジメント教育プログラム)を30冊作成した。 また、メンタルヘルスに寄与するための、実践編として、介護福祉、医療現場の研修で教育教材として使用できるDVD「実践のためのストレスマネジメント教育視覚教材」を50枚作成した。一部は、ステイクホルダーの介入研究に参加くださった施設に寄贈し、鹿児島大学図書館に冊子とDVDを寄贈した。
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