2018 Fiscal Year Research-status Report
短時間の運動介入が子どもの骨量、及び運動意欲、身体活動量に及ぼす効果の検証
Project/Area Number |
17K01794
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
山北 満哉 北里大学, 一般教育部, 准教授 (40582143)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 運動遊び / 身体活動 / 骨強度 / 非認知能力 / 学校単位 / 介入研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、学校を単位としたクラスターランダム化比較試験により、短時間の運動介入が骨量増大、及び運動意欲の向上や身体活動量の増加に寄与するかを明らかにするとともに、運動意欲の向上や運動習慣の形成にどのような社会環境要因(家庭環境、学校環境、近隣環境等)が関連するかを明らかにすることを目的と している。
2018年度は、計画通り、骨強度調査、倫理審査の承認、UMIN臨床登録システムへの登録、及びベースライン調査(腕時計型加速度計による活動量調査と質問紙調査)を完了し、2019年1月より介入を開始している(6月までの6ヶ月間)。また、中間評価として2019年2月に活動量調査と質問紙調査を実施した。
対象市内の全小学校へ依頼をし、9校(67.2%)にご協力いただいた。9校に所属する277人のうち264人がベースライン調査に参加した(95.3%)。割り付けは分析に直接関わらない共同研究者が行い、5校(149名)が介入群、4校が対照群(115名)に割り付けられた。運動遊びプログラムの内容は、1回10秒程度のジャンプを伴う運動遊びとし、子どもが飽きないよう遊びの種類を1週間ごとに追加するため、24種類の運動遊びを作成した。加えて、運動遊びを楽しみながら、かつ継続して実施できるよう行動経済学で示されている損失回避性にアプローチするランクアップダウン制を取り入れた記録カードを用いた。中間評価として、1ヶ月間の運動遊びプログラムのGrit(やり抜く力)に対する効果を検討したところ、介入群と対照群におけるGrit得点に有意な差はなく、1ヶ月間での介入効果はみられなかった。今後は、長期的な介入効果の検討や活動量調査の情報を含めたより詳細な検討を行う。また、活動量調査の結果を学校、及び子どもたちへ還元するとともに、学会発表や論文掲載などにより成果の公表を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、倫理審査の承認、UMIN臨床登録システムへの登録を完了し、ベースライン調査、及び運動遊びプログラムを実施できているため。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は、6月まで運動遊びプログラムを継続するとともに、7月に介入終了後の評価(腕時計型加速度計による活動量調査、質問紙調査)を実施する。プログラムの長期的な継続効果を評価するために12月にも同様の調査を実施する。 また、6ヶ月間の介入効果の検討を行い、学校や子どもたちへの情報提供を行うとともに、学会発表や論文掲載などにより成果の公表を行う。
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Causes of Carryover |
2018年度中の作成を予定していた子どもたちの運動遊びへのモチベーションを高めるための動画作成日程を遅らせたため、未使用額が生じた。 未使用額は2019年度に遅らせた動画作成費用に充てる。
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Research Products
(7 results)