2019 Fiscal Year Annual Research Report
Work-style model aiming at optimization of health and productivity by cohort data
Project/Area Number |
17K01816
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
尾形 裕也 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (90336016)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津野 陽子 東北大学, 医学系研究科, 講師 (50584009)
古井 祐司 東京大学, 未来ビジョン研究センター, 特任教授 (90396747) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 生産性 / 職場環境 / 健康リスク / 健康経営 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで健康リスクと生産性指標の関連を研究しているが、職場環境や仕事特性、社会人口学的要因、個人要因のデータの取得は容易ではなくこれらを含めた生産性指標との関連を検討できていなかった。Web調査のパネルを利用し、組織的要因、個人要因の影響を踏まえた健康リスクと生産性指標の関連性の検討を行った。一般就労者パネルを用いたWeb調査による1,652名の回答を分析した。分析項目は、健康に関連した職場における生産性指標の1つであるアブセンティーイズム(病欠、病気休業)、組織的要因や社会人口学的要因、健康リスク等である。 アブセンティーイズムの年間平均日数は、正規職員が4.8日、非正規職員が5.6日で有意差はなく、どちらも0日との回答が最も多かった。アブセンティーイズムに関連する組織的要因、社会人口学的要因、健康リスクの検討を、まずアブセンティーイズム0日と1日以上の2群に分けたロジスティック回帰分析を行い、次に1日以上の人に限定して重回帰分析を行った。アブセンティーイズムは、性別や年齢、家族構成と行った個人属性を調整しても、職場環境や仕事特性が関連しており、関連の仕方は正規職員と非正規職員で異なっていた。疾患別にみると、「肩こり・腰痛」や「抑うつ」がアブセンティーイズムの発生や日数の多さと関連していた。雇用形態や職場環境・仕事特性によりアブセンティーイズムへの関連が異なることが示された。病気であるときに仕事を休むか、無理して出勤するかの判断にはこの仕事状況が影響していると考えられる。アブセンティーイズムとプレゼンティーイズムは表裏一体の関係にあり、アブセンティーイズムの日数が多いことが問題ではなく休みをとりやすい職場づくりへの示唆と捉えることができる。適切に休める職場づくりが職場の生産性向上に寄与するとの示唆を得た。
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