2017 Fiscal Year Research-status Report
地域特性を活かした世代間交流プログラムの実施と継続性のための体制作り
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17K01817
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
森田 久美子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 准教授 (40334445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 美奈子 四日市看護医療大学, 看護学部, 准教授 (40312855)
青木 利江子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 非常勤講師 (60780244)
佐々木 明子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 教授 (20167430)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 世代間交流 / 地域特性 / 地縁 / 高齢者 / 子ども |
Outline of Annual Research Achievements |
地域特性を活かした世代間交流プログラムの提供と継続するための体制作りを目指し、平成29年度は「地縁」という言葉をキーワードに文献検討やヒアリング調査を実施した。ヒアリングを行ったA市は人口約5万人、年少人口10.6%、生産年齢人口62.2%、高齢者人口27.1%である(平成25年)。小学校区で見ると、市の中心市街地に近いA地区は、市民による世代間交流が盛んに行われており、郊外にあるB地区は住民同士の地縁があり世代間交流が盛んである一方、C地区は住民同士の地縁が少ないなど、同じA市内でも特徴があることがわかった。A市は経済的貧困世帯も多く、A地区では平成29年から退職教員による学習支援を開始し、子ども食堂を社会福祉協議会の支援により開始した。小学生から中学生まで多くの参加があり、ボランティアへの負担が多いという課題もあるが、住民のニーズは高い。 また、研究者らが全国の学童保育を対象に行った調査(2014)のデータを用いて、高齢者との世代間交流プログラムのニーズと課題を都市規模別(大都市・人口10万人以上・人口10万人未満・郡部)で比較・検討した。世代間交流プログラムの関心は、大都市では「将棋・囲碁」、人口10万人以上の都市では「昔遊び」「楽器演奏・音楽鑑賞・合唱」「体験談」「読み聞かせ・紙芝居」が高かった。人口10万人未満の都市では、「料理・おやつ作り」が高かった。今後の課題として、大都市では地域とのつながりの強化、郡部では高齢者の人材確保や少ない社会資源の活用方法などがあげられた。 平成30年度はこれらの成果をもとに、モデル地域を設定して、多くの地域住民が参加できる世代間交流プログラムの作成と、事業を継続して実施出来るように、行政と地域住民による協働の方法について、引き続き検討していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成29年度にモデル地区を選定する予定であったが、フィールドとの連絡調整に時間を要した。平成30年度中にはモデル地区を決定し、研究が進められるようにフィールドとの調整を進めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
モデル地区にて、行政と地域住民を交えた検討会議を決定し、その地域にあった世代間交流プログラムを作成・実施する。人口規模や生活環境が違う、いくつかのモデル地域で実施した内容をパターン化し、他の地域でも活用できるようなマニュアル作成を目指す。
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Causes of Carryover |
平成29年度はモデル地区の選定が遅れ、実際にフィールドに出向いての打ち合わせ等ができなかったので、交通費等の使用額が少なかった。平成30年度はフィールドとの連絡調整が円滑に進むように事務員を採用し、繰り越したお金を予定通りフィールドに出向く交通費として使用する予定である。
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Research Products
(1 results)