2018 Fiscal Year Research-status Report
地域特性を活かした世代間交流プログラムの実施と継続性のための体制作り
Project/Area Number |
17K01817
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
森田 久美子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 准教授 (40334445)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 美奈子 平成医療短期大学, 看護学科, 教授 (40312855)
青木 利江子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 非常勤講師 (60780244)
佐々木 明子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 教授 (20167430)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 世代間交流 / 高齢者 / 子ども / 継続 |
Outline of Annual Research Achievements |
地域特性を活かした世代間交流プログラムの提供と継続するための体制作りを目指し、2018年度は行政と住民が協同で地域の居場所を先駆的に運営しているA県B市の2施設においてヒアリングを行った。C施設における高齢者と子供との交流は、場の中で自然と昔ながらの遊びを教わる、子どもが興味を持ったことを一緒に行う、七五三の時に利用者が着物を着付ける、学校の授業の一環で施設を訪問するなどを実施していた。食事の提供も行っており、子どもは無料、大人は300円で食事ができる。20種類以上の食材を用いて調理し、野菜たっぷりの汁を中心として調理するなどの工夫がされていた。D施設における高齢者と子どもとの交流では、高齢者がよその子を叱る、施設で提供される食事を食べ、嫌いなものが食べられるようになった子どもがいる、高齢者の横に自然と座り宿題を始める子どもがいる、3世代同居が多いので、祖母が行くから孫も一緒に行く傾向があるなどの状況が明らかになった。食事の内容は高齢者・子ども共に同じであり、裏の畑で子ども達も一緒に栽培した野菜などが提供されていた。A県B市では一律のサービスを提供するのではなく、地域の状況・特徴を活かした住民による主体的な取組みを実施し、行政が助成金を出すなど、公的制度と連動させることによって継続が可能になっていた。さらに、定期的に行政や生活支援コーディネーター、保健師や作業療法士などの専門職が関わっており、その効果や重要性は認識されているものの、具体的な内容、効果等については明らかにされていない。そこで、2019年度はソーシャル・キャピタルなど地域の実情に合わせた世代間交流の実施方法・継続要因および専門職が関わることで得られる身体的・精神的健康への効果について調査し、今後、更に多くの自治体で地域特性を生かした世代間交流の実施、継続できる体制づくりを行うための基礎資料を作成する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初、2018年度中に調査を実施する予定で進めていたが、フィールドとの調整に時間がかかり2019年度に実施することになった。しかし、倫理審査も終了し、調査時期も決定した事から、今後は順調に計画を進めることが出来ると思われる。
|
Strategy for Future Research Activity |
A県B市が把握している地域の居場所の全数について多世代交流の調査を行い、ソーシャル・キャピタルなど地域の実情に合わせた実施方法・継続要因および専門職が関わることで得られる身体的・精神的健康への効果について明らかにする。
|
Causes of Carryover |
2018年度に実施予定の郵送調査が今年度にずれ込んだため予算が余ったが、2019年に実施が確定している。
|
Research Products
(2 results)