2018 Fiscal Year Research-status Report
FGF21遺伝子のPPARαによるDNA脱メチル化の分子機構と機能的意義の解明
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17K01840
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
袁 勲梅 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 寄附講座助教 (70392404)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | PPARα / FGF2 / DNAメチル化 / エピジェネティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度はPPARαによるDNA 脱メチル化関連因子を探索し、その分子機構を解明する目的で、乳仔期特異的に肝臓でV5 タグ付加PPARαを発現するトランス ジェニックマウスおよび対照となるV5 タグ付加GFPを発現するトランスジェニックマウスを作製した。これらのマウスにおいてV5-PPARαは機能的に働いているかどうかの検証を行ったが、V5-PPARαの発現は極めて低かったことが分かった。現在CRISPR-Cas9を用いたV5-tagノックインPPARαマウスを作製することにした。またPPARαによるDNA 脱メチル化の分子機構として、母乳由来の脂肪酸がリガンドとなって活性化されたPPARαがDNA脱メチル化共役因子複合体を標的遺伝子にリクルートしDNA脱メチル化を引き起こすことを想定し、PPARαの転写共役因子であるPGC1αがDNA脱メチル化に関与している可能性を探った。これらの成果を2018年度生命科学系学会合同年次大会で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度に乳仔期特異的に肝臓でV5 タグ付加PPARαを発現するトランス ジェニックマウスを樹立することができたが、V5-PPARαの発現は極めて低かったことが分かった。現在CRISPR-Cas9を用いたV5-tagノックインPPARαマウスを作製することに試みた。またPPARαの転写共役因子であるPGC1αがDNA脱メチル化に関与している可能性を探った。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、CRISPR-Cas9より作製したV5-tagノックインPPARαマウスを用いて、まず乳仔期の肝臓においてV5 タグ付加PPARαの発現を確認し、発現が認めた場合抗V5 抗体を用いた免疫沈降を施行する予定である。 またPPARαの転写共役因子であるPGC1αがDNA脱メチル化に関与しているかどうかおよびその分子機構を解明する。 さらにCRISPR-dCas9-Tet1CDを用いてFGF21 遺伝子に塩基配列 (CpG 部位)特異的にDNA 脱メチル化マウスを作製した。成獣期における同遺伝子のDNA 脱メチル化状態および代謝表現型への影響を検証する。
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