2017 Fiscal Year Research-status Report
オプティカルセンシング技術を用いた高齢者の介護予防スクリーニングシステムの開発
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17K01856
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
竹島 伸生 朝日大学, 保健医療学部, 教授 (00137126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
楠 正暢 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (20282238)
藤田 英二 鹿屋体育大学, スポーツ生命科学系, 准教授 (50506300)
小濱 剛 近畿大学, 生物理工学部, 准教授 (90295577)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 高齢者 / ADL / 機能的自立度評価 / オプティカルセンサー |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでにオプティカルセンサー(旧タイプ)を用いて虚弱者および健常な中高齢者の基本動作測定(ADL: 立位保持、座位保持、腰掛、移動、リーチ動作、床のものを拾う、方向転換)から、虚弱者における動作特徴を分析した。また、このセンサーの精度は、近畿大学生物理工学部楠教授(デバイス工学)、同大学小濱准教授(情報学)らが中心となり実施し、評価の有用性を確認(楠ら, 2014, 藤田ら, 2014)した。しかし、その後Microsoft社より新タイプセンサーKINECTv2が開発され、この新しいセンサーを用いて椅子立ち上がり(起居動作)時の動作解析から, 虚弱者の動作の特徴と要介護の判別値について検討した(竹島ら, 2015)。一方、この新機種は旧タイプと互換性がなく,測定精度は改めて確認する必要が生じた。 そこで,平成29年度(研究初年度)は、鹿屋体育学スポーツパフォーマンス研究棟において高性能モーションキャプチャシステム(MAC3D, 7000万円相当)を妥当基準として新しいオプティカルセンサーKINECTv2(2万円)の測定精度について調べることをはじめに試みることである。この測定は以前から取り組んできているものでもあるが,研究代表者の竹島が平成29年4月1日より朝日大学へと所属変更をおこなったために計画に若干の変更が必要となり,KINECTv2の測定精度の研究をいち早く実施することとした。また,その上で,オプティカルセンサー(旧タイプ)を用いて高齢者の動作分析を試みた場合の誤差と誤差が生じる原因にも検討をおこない,動作解析を進める計画を展開することとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新しいオプティカルセンサーKINECTv2の精度の検証は,概ね完了でき,その上で誤差が大きく生ずる原因やキネクトのカメラの向きによっても誤差が起こり得ることも確認できた。こうした検討結果から,虚弱者から健常者にいたる起居の動作時の分析を進め,特に起居については1)円背や手を使った起居や反動動作を使った場合に加えてスケルトンの不鮮明な動作時における誤差が大きく生じることも確認し,測定方法や解析方法について一定の知見を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに起居動作については,虚弱者と健常者を合わせて男女400名程度のデータが収集できているが,平成30年度はさらにデータを増やすことと他の動作(マーチ)を解析することを予定している。マーチの動作か解析方法についても検討を加えていく予定である。その上で,評価方法を確立していきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
研究代表者の転勤(鹿屋体育大学→朝日大学)に伴い,研究開始のための倫理委員会の承認などの時期の遅れや,研究体制の再整備等にやや時間を要し,研究の開始が遅れたために当初予定していた研究のための情報収集や海外出張の計画などに変更が生じた。しかし,今年度の研究課題に対しては十分な研究が遂行できています。
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