2019 Fiscal Year Annual Research Report
The roles of childcare environments and instruction methods in the process of formation of locomotive and balanced movement patterns in toddlerhood
Project/Area Number |
17K01890
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
松嵜 洋子 千葉大学, 教育学部, 教授 (90331511)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
無藤 隆 白梅学園大学, 子ども学研究科, 教授(移行) (40111562) [Withdrawn]
石沢 順子 白百合女子大学, 人間総合学部, 准教授 (40310445)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 幼児初期 / 遊び / 保育環境 / 保育内容 / 身体活動量 / 基本動作 |
Outline of Annual Research Achievements |
1・2歳児計30名の保育時間内の身体活動量を測定したところ,いずれもWHOによる一日あたりの推奨量の約5割だった。保育内容と身体活動量の関連は,散歩と公園での遊びを行った日は保育室やテラスでの活動を行った日よりも歩数および軽強度活動時間の値が有意に高い傾向がみられたが,中・高強度活動時間には大きな差がみられかった。 1歳児クラスでも保育内容や時間で身体活動量が異なり,個人差や性差が出現している可能性があった。午前中の保育活動は,室内,戸外共に毎日ほぼ同じ種類の遊びであり,散歩など単に歩くだけでは中・高強度の活動時間を保障できなかった。園庭遊びの活動量は多かったが,個人差が大きかった。また着替えや排泄等の身支度では,他の子どもが静的な遊びをして「待つ」時間が長く,身体活動量は少なかった。 また3園の1歳児55名を観察したところ,園庭の広さや保育室の配置による基本動作習得の違いはなかった。日常生活の動作は殆ど習得していたが,体全体を使った複合的な動作は1歳児低月齢では多くの子どもが習得できず、月齢が高くなるにつれて習得した。 さらに0・1歳児クラスの子ども30名を1年後に再度保育中の活動量測定を行ったところ,前年度に比べて中・高強度活動時間はそれぞれ増加する傾向がみられ,運動発達に伴い活発な活動ができるようになったことが影響していることが伺えた。 3歳以上児と同様,幼児初期の子どもにおいても,園庭で体を動かす遊びの時間帯の活動量は多かった。しかし子どもが好む遊びの傾向は異なり,すでに個人差が出現していた。また着替えなど活動の切り替え時に時間がかかるため,待つ時間を少なくすることや天候や場所に関わらず,屋内でも体を動かす遊びができるように保育内容を工夫することにより,さらに歩数や身体活動量を高められることが示唆される。
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