2018 Fiscal Year Research-status Report
異年齢教育による障害の「不可視化」機能:インクルーシブ教育の新次元
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17K01900
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
赤木 和重 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (70402675)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小渕 隆司 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (50457818)
戸田 竜也 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (60352639)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | インクルーシブ教育 / 異年齢 / 障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は,主に以下の3点について研究を行った。 1つは,アメリカ,NY州,シラキュースにあるNew School(異年齢教育を行っている小規模の学校)を訪問し,観察およびインタビューを行った。その結果,探求を重視するオルタナティブ・スクールが多いなかで,それだけではなく,協同性を重視していることが明らかになった。また,広く現場の教職員に伝えるためにのNew Schoolの動画フィルムの作成(富田直樹氏による)に協力した。その成果は,2019年度に論文,ワークショップ,Web上などで公開を行う予定である。 2つは,へき地における複式学級を対象とする調査研究の検討を,共同研究者とともに行った。それに伴い,岩手県などに位置する複式学級のフィールドワークを行った。2019年度に調査を実施する予定である。授業形態と学力コンピテンス,自己肯定観などに注目して実施する予定である。 3つは,異年齢教育の発展として,砂川一茂氏の協力を得て,障害の有無にかかわらない「ごちゃまぜ新喜劇」を実施した。「ごちゃまぜ新喜劇」とは,応用インプロの一形態であり,障害の有無にかかわらず共に,失敗を含めた表現を楽しむ即興劇を指す。神戸大学の附属施設「あーち」で2017年度,2018年度にそれぞれ4回実施し,その成果を,『ユーモア的即興による表現の創発:発達障害・新喜劇・ノリツッコミ』(クリエイツかもがわ)としてまとめた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究成果を出版するなどして,研究は順調に慎重している。
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Strategy for Future Research Activity |
複式学級を担当する教員を調査を行うことに,重点を置く。
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Causes of Carryover |
海外へのフィールド訪問の期間が予定より短期になったために,剰余が生じた。その分は,2019年度に使用する予定である。
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Research Products
(10 results)