2019 Fiscal Year Research-status Report
異年齢教育による障害の「不可視化」機能:インクルーシブ教育の新次元
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17K01900
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
赤木 和重 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (70402675)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小渕 隆司 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (50457818)
戸田 竜也 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (60352639)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | インクルーシブ教育 / 異年齢 / 遊び心 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度については,主に以下の3点について研究を行った。 1点目は,アメリカ・ニューヨーク州にある異年齢学校を対象とした調査についてである。フィールド―ワークを行った調査を,現在,「アメリカの小さな学校から考えるインクルーシブ教育」と題した原稿をまとめた。2020年10月出版予定の書籍の1つの章として収録される予定である。同時に,研究協力者と合同で,異年齢学校の動画を編集している。2020年夏に出版する予定で進めている。 2点目は,複式学級における様々な子どもが学びあう実態調査についてである。複式学級や特別支援学級がある小学校7校を訪問し,インタビュー調査,授業観察データを収集した。現在分析を行っている。 3点目は,異年齢の子どもたちを対象とした実践分析を行った。その成果として,障害のある子や貧困家庭で育つ子どもたちも含めた保育・教育実践のあり方について,「遊び心」を機ワードに「遊びと遊び心の剥奪:障害と貧困が重なるところで」というタイトルで執筆を行った(『遊び・育ち・経験:子どもの世界を守る(シリーズ子どもの貧困2)』 明石書店に所収)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
アメリカにある異年齢学校や,小学校・複式学級における調査は順調に進んでいる。しかし,分析方法の枠組みなどで検討する時間を要し,論文として成果を出すことに時間がかかっている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
前述したように,アメリカにある異年齢学校については,分析はほぼ終えて,編集および解説文章を執筆して,今年度夏には出版する。また,複式学級を対象とした調査についても,共同研究者とともに分析を進め,論文として出版する予定にしている。
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Causes of Carryover |
データ収集は順調に進んでいるが,分析方針の確定に予想以上に時間が経過したため,成果を確定するのに時間がかかっている。そのため,次年度に研究を延長し,次年度使用額を確保した。
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Research Products
(16 results)