2018 Fiscal Year Research-status Report
どのような親のストレスが子どもの発達や健康に影響するかー前向きコホート研究
Project/Area Number |
17K01902
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山本 紀子 九州大学, キャンパスライフ・健康支援センター, 准教授 (80726729)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永野 純 九州大学, キャンパスライフ・健康支援センター, 教授 (10325483)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | ベースライン調査 / 追跡調査 / エコチル全体調査 / エコチル詳細調査 / ストレス応答行動特性 / 自記式質問票調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は環境省「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」の九州大学サブユニットセンターの追加調査として実施するものである。エコチル詳細調査に参加する子どもが3歳になった時点で、その母親を対象としてストレスに関する自記式質問票調査を行い、ベースラインデータとする。子どもが4歳になった時点で母親から同じ質問票への回答を得る。その1年間における子どもの健康状態や成長発達に関するデータを入手し、これらをアウトカムとする。母親のストレス及びその1年間の変化とアウトカムの関連について解析する。 平成29年度にベースライン調査(3歳時調査)の大部分を実施済である。平成30年度は3歳時調査の残りと、 追跡調査(4歳時調査)を実施した。研究対象者の転居等の理由により、ベースライン調査と追跡調査の両方が実施できたのは当初予定していた220名より減少し、192名となったが、アンケートへの参加率はひじょうに良好であった。本調査はエコチル全体調査で行われる4歳時質問票調査および4歳時詳細調査と同時に実施することとしており、そのため調査への高い参加率を得られたものと考えられた。 3歳時および4歳時点の2回のアンケート結果をもとに、個々の母親のストレス・応答行動特性とその1年間の変化について検討し、参加者全員に結果を送付した。結果票には、結果の見方について説明した文書を同封した。1名から結果についての問い合わせがあり、対応した。 平成30年度末までに、当初の予定通り全てのベースライン調査および追跡調査を終了し、平成31年度は主にデータの解析を行う予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
3歳時および4歳時のアンケート調査は当初の予定よりやや早く、平成30年度中に終了した。参加者の転居等により、2回とも本研究に参加できた人数は当初の予定より減少したが、エコチル詳細調査対象者の本研究への協力率はひじょうに高く、調査の実施方法(実施のタイミングや実施内容、謝礼等)は妥当であったと考えられる。エコチル調査事務局の調査員との連携も十分取れており、スムーズな調査実施ができたと思われるため、おおむね順調に進展していると考えられた。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成31年度は主としてデータ解析を行う。 エコチル全体調査および詳細調査によって得られる、その1年間における子どもの健康状態および精神神経系/身体発達に関するデータを入手し、これらをアウトカムとする。母親のストレスおよびその1年間の変化とアウトカムの関連について解析を行う。
|
Causes of Carryover |
アンケート調査の参加者が当初の予定より少なくなったこと、および、平成30年度は主に調査実施を行い、結果の解析は平成31年度の課題であることから学会等で研究成果の発表を行う段階ではなかったこと、等により次年度使用額が生じた。平成31年度は主としてデータの解析を行い、結果を関連学会等で発表したいと考えている。
|