• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2020 Fiscal Year Research-status Report

地域貢献としての「子ども食堂」の意義と役割

Research Project

Project/Area Number 17K01906
Research InstitutionKobe Women's University

Principal Investigator

齋藤 美保子  神戸女子大学, 文学部, 教授 (20551708)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2022-03-31
Keywords子ども食堂 / 地域貢献 / 子どもの貧困 / コロナ禍 / 食品ロス / フードパントリー
Outline of Annual Research Achievements

2020年からのコロナ禍において、人の命と健康が脅かされる時になった。この間、地域の子ども食堂の開催場所がほとんど「公民館」「福祉館」などの利用のため、公共施設を利用している子ども食堂は、まったく開催できない状況となった。個別の飲食店などで行っている場合も、「三密」を退けるため、開催ができなかった。コロナ禍で、「スティホーム」を強いられ、「コロナ解雇」「買い物難民」など少なくないの方々が「食」にありつけない状況でいることも多々あった。3日も食べ物にありつけなかった。30分かけてようやく、フードパントリー開催地までたどり着いた、などその声は切実であった。
こうした状況の中で、何とか「子ども食堂」―一緒に食べる、ということはできなくとも、何とかしたい、という思いから、「フードパントリー」「ドライブスルー」などを考案し、コロナの状況を判断しながら、食材提供、だけでなく「生活支援」をするようになった。
令和元年10月に施行された「食品ロスの削減の推進に関する法律」をもとに前から活動しているフードバンクと食品ロスの研究に方向を進めた。この法律は、目指すところの食品ロスに関してはいろいろ課題があることが分かった。課題があるにしても、人の命や生活困窮に対しては「支援」というところでは連携できると考えた次第である。
特にフードバンクの役割が食材提供には大きく、今回フードパントリー、ドライブスルーなどの支援も子ども食堂には、なくてはならないことが分かった。ここで、これらの活動に対して、フードバンク霧島・お助けマン理事長村上光信氏のインタビュー(本年度紀要予定)、フードバンク鹿児島オフィス・伊集院子どもふれ愛食堂代表松木薗利範氏、なかす子ども食堂代表松元弘子氏、子ども食堂たらの芽会代表榊一信氏(各人承諾済み)の活動について、各自の活動について報告を書いていただき、まとめることができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

所属機関の変更により、研究に要する時間・労力とも研究整備に力を注いだためである。特に地方からへの引っ越し作業は、心身ともに大変負担がかかった。
また、新所属研究機関への研究は、コロナ禍の背景もあり、授業の準備などに労力を使い、環境への慣れや順応も含めて、多大なエネルギー消費・体力消耗となった。研究時間もそれに伴い、研究に費やす時間が厳しかった。新所属研究機関、そのものは大変整備されており、大変ありがたかった。また、対象地区を離れたため、子ども食堂の様子を把握するために、いわゆる「ライン」を活用することはできた。
このようなコロナ禍において、公共施設を利用している子ども食堂は、開催できない羽目になった。活動内容の整備と利用者のインタビューを行う予定であったが、できなくなった。
また、当然、子ども食堂が開催されていないので、研究対象を「食材」に絞ることになった。その中で、「子ども食堂」に食材を提供することなどは良いとしても、いわゆる「食品ロス」法は、課題もあった。しかし、食材提供に対し、子ども食堂との連携が今後は必要となることが分かり、新たな課題が発見できた。また、前から、災害支援としての「フードバンク」はあったものの、子ども食堂との連携は今後重要となり、フードバンクの役割を見直すことができた。

Strategy for Future Research Activity

コロナ禍で、子ども食堂が開催されないので、研究対象を「食品ロス法案」から、子ども食堂への連携・食材支援ということを視野に入れ、昨年は「子ども食堂への食材提供」に研究対象を移行した。そこで、食材提供として、新たな支援方法を編み出したのが、「フードパントリー」「ドライブスルー」「個別ロッカー」などである。これらに対して活動している方々に報告を書いていただき、今日に至っている。ただ、鹿児島は、大手金融会社への食材提供があり、大型冷凍庫も2年目となっている。昨年からは、大型冷蔵庫の新たな設置も進んでおり、他府県と比べると環境整備は整えつつある。
本年は、子ども食堂に対して多大な連携・支援をしていただいているフードバンクに焦点を当てながら、子ども食堂との連携・支援方法を模索し、活動報告とこれからの提案を研究していきたい。また、シングル家庭への調査も試みたいと考えている。

Causes of Carryover

本年度最終報告のため、今までの子ども食堂に関する論文・インタビューなどをまとめ、小冊子を作成するためである。
そのための、印刷および部数を見積もりし、使用したい。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] 子ども食堂と食品ロスの問題について2021

    • Author(s)
      齋藤美保子
    • Journal Title

      神戸女子大学文学部教育学科「教育諸学研究」

      Volume: 34 Pages: 107-120

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2021-12-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi