2018 Fiscal Year Research-status Report
乳児期の寝返り・四つ這い経験は本当に必要ないのか?運動器障害の解明と予防に向けて
Project/Area Number |
17K01909
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
横山 美佐子 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (70439149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田久保 憲行 順天堂大学, 医学部, 准教授 (20306583)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 運動器検診 / 運動発達 / 四つ這い / ずり這い / 寝返り / 環境要因 / 運動期障害 / 子どもの体力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、運動発達過程における寝返りや腹臥位の発達であるずり這いや四つ這い経験の有無や期間が、その後の運動器障害に及ぼす影響を明確にすることを目的としている。 運動の発達は、人間の進化の過程からその順序性や方向性から運動器や感覚器の発達に影響を及ぼしていると考えるが、近年、疾病がなくとも様々な環境要因により寝返りやずり這いや四つ這いなどの発達課題の欠如が、その後の運動機能や運動期障害に影響を与えている可能性があると考えられる。 平成30年度は、研究倫理審査委員会に本研究について申請し、承認された。そして、本実施に関わる乳児期運動発達に関するアンケートは、研究分担者と内容を吟味して完成した。 相模原市内の小学校においては、子どもの運動発達を含めた運動の質を検討することが重要であることを小学校教師と共通認識を持つことを目的に話しを重ね、6月には協力校である相模原市立小学校の保護者向けに、運動と体力がその後の運動器障害や生活習慣病に及ぼす影響について講演した。 このような活動を重ね、平成30年度の本研究の実施予定であったが、小学校の全教員の理解を得るためには時間を要した。その後も、協力小学校との話し合いを持ち、平成31年4月に子どもの筋肉量や体脂肪などの体組成を測ることが決定した。その後、アンケート調査を実施予定である。 さらに、新体力テストや運動器検診の結果との関係を分析することで、寝返りやずり這い、四つ這いの経験が子どもの運動機能に及ぼす影響が明確になり、その上で運動期障害との関連性も明確になればと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
小学校の理解を得るための話し合いと小学校教員および保護者への啓蒙活動に、当初計画以上時間(2年)がかかってしまったため。 今年度には、必要な情報は収集できる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
運動器検診結果および体組成、新体力テストの結果とアンケート結果を匿名連結化した上で学校から情報収集し、データ保管と解析のためインターネットの接続のない本研究専用パソコンで、北里大学においてデータを解析する予定である。 運動の発達は、人間の進化の過程からその順序性や方向性から運動器や感覚器の発達に影響を及ぼしていると考えるが、近年、疾病がなくとも環境要因によりその発達が阻害されている可能性がある。 そのため、寝返りやずり這い、四つ這いなどの発達課題の欠如が運動機能や運動器障害に及ぼす影響について明確にすることが出来れば、その予防に役立つ可能性があると考えている。
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Causes of Carryover |
研究実施の遅れを認めるため、次年度に学会発表および論文執筆をする予定である。 学会発表に30万円と論文執筆の校正に10万円、投稿料に10万円を予定している。
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