2017 Fiscal Year Research-status Report
児童用白杖グリップの開発と児童用白杖導入マニュアルの作成
Project/Area Number |
17K01919
|
Research Institution | Tokyo Kasei University |
Principal Investigator |
清水 順市 東京家政大学, 健康科学部, 教授 (10126584)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米津 亮 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 助教 (50363859)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 白杖 / 視覚障害児 / グリップ / 上肢筋活動 / 筋電図 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は,①研究対象者の選出と基本情報の取得,②白杖の操作において,杖を床に接触する力を測定する床反力計の製作依頼を行った.対象者の選出においては,白杖訓練を実施していない全盲視覚障害児としたため,対象者を見つけることに苦労した.視覚障害者の関係団体等の協力を得て,7歳の白杖未経験者を選出できた.この対象児は現在普通小学校の特別支援学級に通学している.両親も協力的で本研究に対して同意をいただいた.初年度は,対象児の基本データとして,安静時の右上肢の前腕筋である杖を握るために必要な手指屈筋群と手関節を伸展させる手関節伸筋群の筋電位,さらに物体のつまみ,箸の操作時の筋電位を記録した.しかし,小学1年生であること,こちらの意図を伝えることに苦労している. 白杖の操作では,床に杖を接触させて床からの情報を取得する.そのためには,杖を移動するために力が必要である.その力を測定するために床反力を測定することで示すことが可能である.今回は,3方向(左右,前後,垂直)の力を測定可能な床反力計を特注した.この床反力計は可搬型であり,パソコンとUSBでつながり,継続的に簡単に測定が可能である. 白杖の握り部(グリップ)の製作は長野県内の杖製作所打ち合わせをして.2年目に現存するグリップの形状の握り部を10%太くしたもの,10%細くしたものを製作する打ち上せが終わっている.グリップ部の材質は発泡性材料とシリコーン製を準備している.今年度は試験グリップを実際に使用するに当たり,杖を操作する上肢の筋電図だけではなく,脳活動(脳波)も同時に記録する予定である.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
グリップ部の設計が難しいところであるが,製作業者(社長および設計者)が協力的であり,順調に進んでいる.
|
Strategy for Future Research Activity |
研究の進捗は順調であり,8月にはグリップ部の試作品が完成するので,完成後に対象者に試用していただき生体情報を記録する.さらに,小児用白杖操作法に関した使用マニュアルも同時に進めていく.
|
Causes of Carryover |
身体機能を測定する器具のソフトウエアの購入を予定していたが,新規開発が遅れ,2年目に購入予定としている.
|