2018 Fiscal Year Research-status Report
前向き子育てプログラムによる小児心身症予防効果の検証
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17K01929
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Research Institution | Fukuoka Jo Gakuin University |
Principal Investigator |
藤田 一郎 福岡女学院大学, 人間関係学部, 教授 (60228989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 範子 筑波大学, ダイバーシティ・アクセシビリティ・キャリアセンター, 助教 (10555080)
加藤 則子 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 教授 (30150171)
澤田 いずみ 札幌医科大学, 保健医療学部, 准教授 (50285011)
柳川 敏彦 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (80191146)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 子育てプログラム / 心身症 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は「トリプルP・グループワーク開催と質問紙調査」を目標として活動した。 ・福岡女学院幼稚園において保護者へのグループワーク募集を行い、6月~7月に福岡女学院大学にて計7回のセッションからなる参加者9名のグループワークを実施した。4月~5月および10月~11月に、佐賀市の研究協力者に募集を依頼して、計12名のグループワークを実施した。福岡女学院大学および佐賀市におけるグループワーク開催は、平成29年度にファシリテーター資格を取得した研究協力者とともに行った。大阪府周辺で活動しているファシリテーター、トリプルPジャパン理事に研究協力を依頼し、4グループの質問紙調査を行っていただいた。 ・トリプルP有効性の評価は、セッション開始前と終了後の質問紙による調査で行った。標準化された尺度を用いて、子どもの適応性、子育てスタイル、親の適応性の3項目を評価するとともに、子どもの心身症症状の有無に関する質問紙調査を行った。 ・研究活動の打ち合わせおよび調査活動:トリプルPジャパン研究会わかやま大会(6月9~10日)、日本外来小児科学会東京大会(8月24~26日)にて、研究分担者との打ち合わせおよび心身症や子育てプログラムに関する調査活動を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成30年度は「トリプルP・グループワーク開催と質問紙調査」を目標として活動した。 ・福岡女学院幼稚園および佐賀市の研究協力者に参加者の募集を依頼し、計3回21名(4月~5月、6月~7月、10月~11月)のグループワークを開催した。グループワークの開催・質問紙調査の回数は計画より少なかった。グループワークを受講しないコントロールグループに対する質問紙調査を実施できなかった。 ・トリプルP有効性について、子どもの適応性、子育てスタイル、親の適応性の3項目、そして、子どもの心身症症状の有無に関する質問紙調査を行った。 ・大阪の研究協力者がグループワークにて33名の質問紙調査を上記と同様に実施した。平成31年度も同様の質問紙調査を依頼した。 ・平成29年度にトリプルPファシリテーター資格を取得した数名とともに、福岡女学院大学および佐賀市でグループワークの役割を分担して開催した。 ・グループワーク実施のためのワークブック購入、トリプルPジャパン研究会への参加、打ち合わせなど、計画通りに実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
・トリプルPグループワーク開催と質問紙調査 平成29年度に養成したファシリテーター6名とともに、代表者・研究分担者・研究協力者のいる地域(福岡市、佐賀市、大阪府、和歌山市など)でグループワーク参加者の募集を行う。平成30年度と同様のグループワークを開催し、質問紙調査のデータ数を蓄積する。グループワークを受講しないコントロールグループの質問紙調査実施を検討する。 ・トリプルPジャパン研究会、小児心身医学会などへの参加 トリプルPの研究効果や地域の活動報告を学ぶためトリプルPジャパン研究会に参加する。小児心身症についての研究報告が行われる小児心身医学会に参加する。 ・グループトリプルP調査結果の解析 約2か月におよぶプログラム参加によって親自身と子どもの行動が変化したかどうかを質問紙データから評価する。3年間で約100名のデータをもとに小児心身症の早期対応効果、予防効果について検討する。自由記述をもとに親の養育態度の変化による親子関係の変化、子どもの行動の変化、そして心身症症状の変化について検討する。
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Causes of Carryover |
平成30年度に予定していた調査回数が少なかったため、次年度使用額が生じた。 今年度は、グループワーク開催・質問紙調査実施に協力するファシリテーター増員のため、ファシリテーター養成講座参加費を予定している。グループワーク開催費用(謝金、会場費、託児費等)、質問紙調査への謝礼を主な使用経費とし、調査研究のための学会参加費(25万円)等を計画する。
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