2019 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of Positive Parenting Programs on Children's Psychosocial Problems
Project/Area Number |
17K01929
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Research Institution | Fukuoka Jo Gakuin University |
Principal Investigator |
藤田 一郎 福岡女学院大学, 人間関係学部, 教授 (60228989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 範子 筑波大学, 人間系, 研究員 (10555080)
加藤 則子 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 教授 (30150171)
澤田 いずみ 札幌医科大学, 保健医療学部, 准教授 (50285011)
柳川 敏彦 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (80191146)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 前向き子育てプログラム / 子ども / 心理社会的問題 |
Outline of Annual Research Achievements |
親が子育て方法を見直して子どもの気持ちや行動が変化することを期待し、親が「前向き子育てプログラム(トリプルP)」を学ぶことによる子どもへの効果について検討した。トリプルPは認知行動療法に基づいており、良い手本を示して子どもの好ましい行動に注目するなどの子育て技術を親に伝える。 実施前後に子どもの心理社会的問題のスクリーニングとしてPSC(Pediatric Symptom Checklist)日本語版健康調査票を使用した。グループワーク事前のPSC17点以上(心理社会的問題あり)の人数は137名中68名(49.6%)であり、グループワーク事後調査では35.0%に減少した。17点以上の幼児群(1~5歳児81名)は44.4%から38.3%に、児童群(6~12歳児56名)は57.1%から30.4%に減少した。事前は17点以上だったが事後に16点以下に改善した子どもが68名中28名(41.2%)であり、事前は16点以下だが事後に17点以上になった子どもは69名中8名(11.6%)であった。17点以上の人数の比率についてマクニマー検定を行うと、事前に比べて事後の17点以上の比率は有意に減少していた。PSC点数の平均値±標準偏差は、事前17.24±9.06、事後14.64±8.56と有意に減少した。質問項目5因子について分析すると、「不安、人間関係の障害」、「不登校、不定愁訴」の2因子で有意な改善が生じていた。 親が約2か月かけて前向き子育てプログラムを受講することにより、子どもの心理社会的問題の状況が改善しうることが分かった。
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