2017 Fiscal Year Research-status Report
幼稚園・保育所におけるインフルエンザを代表とする冬季感染症予防対策
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17K01935
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Research Institution | Gifu National College of Technology |
Principal Investigator |
青木 哲 岐阜工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (80321438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須藤 美音 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (20581812)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 幼稚園 / 保育所 / アンケート / 東北 / インフルエンザ / 環境調整 / 温度 / 湿度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、幼稚園・保育所等の冬季の園内環境(主に温湿等)や室内環境調整の実態を把握し、気候や建物構造などを加味した上で、温度や湿度、空気質の調整理方法やインフルエンザ予防に関連する情報を幼稚園教論・保育士等にフィードバックしていくことを目標としている。 本年度は、寒冷地である南東北地方(宮城県・山形県)を対象にアンケート調査と実測調査を実施し、冬季の室内環境及びインフルエンザ対策の実態について把握することを目的とした。 アンケート調査は、2017年10月~11月に全538園を対象とした郵送調査を実施し、有効回答数は272園、有効回答率は50.6%であった。実測調査は、アンケートの回答が得られた園から幼稚園4園、保育所2園及び認定こども園2園の計8園に依頼し行った。各園の保育室3~4室を選択し計27室で温湿度測定を行い、年長(5歳児)の室ではCO2濃度の測定も行った。測定期間は冬季2か月間(2018年1月~2月末)を対象とした。 アンケート結果より、室内におけるインフルエンザ対策では、一次予防となる手洗い・うがいの実施やマスク着用の促進が最も多く挙げられた。室内環境に関わるものでは、換気の実施が最も多く、その方法としては、窓開け換気の実施が最も多く挙げられた。空気清浄機・加湿器等の設置状況は、特に加湿機能を有する機器の設置数が多いことから、南東北地方では空気清浄機能よりも加湿機能を重視していることが窺えた。園の室内環境の調整方針としては、室内温度では20℃、相対湿度では40%の目標設定が最も多かった。既往研究の東海地方・北陸地方との比較では、南東北の特徴と窺える点が散見されたが、今回の結果は、太平洋側の宮城県と日本海側・内陸の山形県も同一に統計処理しており、南東北内の気候的な差異もあるので今後さらに検討が必要であると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度については研究実施計画通り進んでいる。アンケートの母数については送付目標300園→実際538園、回収率目標35%→実際50%と予定より良く、実測調査園についても予定5~6園→実際8園となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
調査旅費が予想以上にかかっているため、調査規模を調整しつつ、引き続き異なる地域でのアンケート調査、実測調査を行う予定である。平成30年度は、北東北地方(寒冷地)と南九州地方(温暖地)でのアンケート調査と実測調査を予定している。また、WEBアンケートも実施予定である。
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Research Products
(3 results)