2018 Fiscal Year Research-status Report
高感度・超高速MRIによる脳の動特性計測及び動的脳機能マップの作製
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17K01993
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Research Institution | Tohoku Fukushi University |
Principal Investigator |
成 烈完 東北福祉大学, 感性福祉研究所, 准教授 (30358816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 誠二 東北福祉大学, 感性福祉研究所, 教授 (00358813)
河地 庸介 東北福祉大学, 総合福祉学部, 准教授 (20565775)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 動的脳機能マップ / resting state fMRI / 動特性 / 信号経路 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に作製した刺激を用いて動的脳機能マップ作成のために複数のfMRI実験を行った。20Hzのチェッカパタンー刺激によるfMRI実験では、信号の立ち上がりはThalamus, Visual cortex, Insular cortex の順であった。Middle Frontal Gyrusでの信号の立ち上がりはVisual cortexに似ており、fMRI信号の立ち上がりは視覚信号の経路から見る距離とは異なった。また、Subliminal刺激による顔刺激と文字刺激の信号のpeakまでの到達時間の違いはintra parietal cortex で見られた。これらの結果からfMRIで見る信号の時間的な流れは必ずしも視覚経路上の階層構造に従うものでないことが確認された。また、チェッカパタンー刺激で周波数を変化した実験では第一視覚野での信号の立ち上がりは周波数に依存しなかったがその先の背側視覚野では周波数による立ち上がりの違いが見られ、刺激と機能領域間でのfMRI信号の動特性の違いがあることが分かった。刺激種類、機能領域、fMRI信号の動特性で多様な組み合わせができるので、動的脳機能マップの作製を単純化できる方法について検討を行った。その一つとして、resting state fMRI(rs-fMRI)信号の利用可能性について調べた。まず、multi-echo fMRI信号からrs-fMRI信号で見るfluctuationがBOLD効果を現しているかについて調べた。多くの脳領域でrs-fMRI信号がecho-timeに対して線形的な変化を示し、BOLD効果を現していることが分かった。これらの結果を踏まえて、今後rs-fMRI信号で見るfluctuationと視覚経路上の階層の情報を用いて動的脳機能マップの作製を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目標である動的脳機能マップの作製のための基礎データがとられ、 最終年度に行う予定のマップ作製の準備が整えられた。
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Strategy for Future Research Activity |
rs-fMRI信号で見るfluctuationと視覚経路上の階層を用いて動的脳機能マップの作製を完成する予定である。
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