2021 Fiscal Year Annual Research Report
Structural changes of food production and consumption in Africa: A view from cereals, roots and tubers
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17K02000
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
妹尾 裕彦 千葉大学, 教育学部, 准教授 (70451739)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | サブサハラ・アフリカ / 小麦 / ロシア / イモ / バナナ / プランテン |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に公表した研究成果に関して、フォローアップ調査を行った。また、イモ・バナナ・プランテン(料理用バナナ)に関する諸文献の収集・読解と、データの解析を行った。この結果、以下の成果を得た。 第一に、SSAは大量の小麦をロシアから輸入しているが、ロシアで小麦の輸出を担っている企業とはどのようなものかについて、ロシアの穀物輸出に詳しい関係者にヒアリングした結果、ロシアの穀物輸出量のうち、ロシア企業によるものと外資系企業によるものの比率を時系列で把握できる統計は見当たらないが、2017~18年のロシアの穀物輸出量の企業別上位30社のデータが掲載されているロシアの経済誌がある、との教示を得た。そこで、この雑誌に掲載されているデータを分析した結果、この時期の同国の穀物輸出量の企業別の内訳はロシア企業49%、外資系企業24%、その他27%と判明した。 第二に、SSAでは穀物以外の食糧として、イモ・バナナ・プランテンが重要なため、食糧全体におけるこれらの位置を定量的に検証した。この結果、①穀物の生産量とイモ・バナナ・プランテンの生産量の比率を比較すると、SSAを除いた世界では、1962年~2018年にかけて穀物の生産量の比率が上昇したが、SSAでは穀物のそれの比率が低下したこと、②生産された穀物から生じる食物エネルギー量とイモ・バナナ・プランテンから生じる食物エネルギー量の比率を比較すると、SSAを除いた世界では、1962年~2018年にかけて穀物からのエネルギー量の比率が上昇したが、SSAでは穀物からのそれの比率が低下したこと、③地域別にみると、東アフリカでは上記の傾向が当てはまらないが、これは同地域での穀物単収の向上が影響していること、などが明らかになった。 なお、当初予定していた学会発表については、翌年度に延期し、その申し込みを3月に完了した(発表は2022年6月の予定)。
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Research Products
(1 results)