2019 Fiscal Year Research-status Report
A Study of 'cohabitat family' by elite single and house girl in the East African cites
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17K02002
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
椎野 若菜 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (20431968)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ハウスガール / ハウスメイド / 若者 / 同居家族 / シングルマザー / 経済格差 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、本課題の研究協力者らと、ポーランドのポズナンにあるAdam Mickiewicz Universityにて8月に開催された国際人類学民族科学連合(International Union of Anthropological and Ethnological Sciences, IUAES)にてオープンパネル'Ethnographic Encounters on African Youth and Families:Norms,Education,Employment,and Marginalization'を研究協力者であるマケレレ大学教授Peter Atekyerezaに共同コンビーナーとなっていただき組織し、協力者であるIan Karusigariraはディスカッサントとなった。本課題代表者は、趣旨と個人発表‘The Maid-Elite Women Nexus: Strategies and Survival in Kenya and Uganda'を行った。発表では、社会問題となって久しい、就学中にシングルマザーになる何のキャリアもない女性が、子どものために生活の糧を得るための手立てとして出稼ぎにくる場合、自己実現を夢見る若い女性の生活の手立てとしての「ハウスガール」という職業、子どもを大学に行かせることに成功した「ハウスガール」の事例等をもとに、この職業の在り方が変化しているさまを発表した。Atelyereza氏の'Education and Gendered Marginalization of the Youth Employment in Rural Uganda'の発表により、アフリカの若者の教育、就職等の置かれた状況から「ハウスガール」や高学歴女性などの変化の位置づけも明らかになった。Chris Opesen氏は'Gender Construction, Marginalisation and Rites of Passage in African Families: Ethnographic Insights from the Pokot of East Africa'にて、そしてKarusigarira氏が'Youth the Victim? The Predicament of Social Change:Lived Experiences of Ugandan Youth’の発表をした。会場には日本、欧米からのアフリカニスト、が参加し質疑応答も活発に行われた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本課題途中に課題代表者の妊娠・出産があったため、繰り越しさせていただいてきた。本年度は子育てと研究を両立しつつウガンダでの研究協力者とともに国際学会でパネルを組み、発表することができたが、その成果発表がメインとなり、アフリカにて実地調査が行えなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度は集中的な実地調査をすることはできなかったが、ウガンダ、ケニアの研究協力者とは頻繁にEメール等で頻繁にやりとりをしている。 また調査地の一部の方とはSNSで近況のやりとりをおこなうことから情報をえてつながりを保持している。
最終年度は研究協力者ら、日本の研究者も交え「アフリカの若者」を共通テーマでzoomにてウガンダ、ケニアとつなぎ国際集会を開き、若者の生活戦略のひとつとしての「ハウスガール」のありかた、その変化、今後について考えたい。ここでの議論をふまえて、今後の調査に具体的にいかしていきたい。
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Causes of Carryover |
乳幼児と小学低学年の子どもをもちつつの研究生活のため、海外渡航、長期滞在型の調査は限界がある。年度末には別の科研の調査も入ったため、今年度は夏の国際学会にとどめざるを得なかった。 次年度には、コロナの影響を鑑みながら、できれば年度末には実地調査を行いたいと考えているが、ワクチンが開発されていない今現在、またアフリカ地域はこれから感染がより拡大するとの見方もあり、慎重に判断したい。
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