2021 Fiscal Year Research-status Report
Reception of Wagner's sacred stage festival music drama>"Parsifal< in the North American Continent of the early 20th century
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17K02003
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山崎 太郎 東京工業大学, リベラルアーツ研究教育院, 教授 (40239942)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 芸術諸学 / 独文学 / 社会学 / 西洋史 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き、コロナ禍の影響によって、研究の仕上げが困難な状況の中、①前年度まで収集した膨大な新聞記事の解読を進め、ヘンリー・サヴェージ歌劇団の全米巡業については巡業先都市名と公演日を時間順に整理、複数の記事のなかで重要な箇所を翻訳・要約し、本研究の核となる部分におおよその見通しをつけることができた。②それと並行し、《パルジファル》作品研究にもう一度立ち戻り、中世叙事詩の『パルチヴァール』、『意志と表象としての世界』をはじめとするショーペンハウアーの著作をはじめとする関連文献を読み直し、さらにはUlrike Kienzle著>...dass wissend wuerde die Welt!: Religion und Philosophie in Richard Wagners Musikdramen<をはじめとするに研究書数点を読み込んだうえで、上記『未来の人類研究センター』利他プロジェクトにおける研究発表、朝日カルチャーセンター新宿校における『ワーグナー全オペラ解説シリーズ』の《パルジファル》編全4回などの口頭発表を行ない、、本研究を宗教性を軸にした作品そのものの解釈と結びつけるための視座を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度に引き続き、コロナ禍の影響によって、予定していた海外出張が叶わなくなった。それに加え、2021年春からは学内に(前年度に)新設された『未来の人類研究センター』に出向、「利他」をめぐる共同研究プロジェクトに参加し、さらに秋からは次年度からの部局長指名、着任・引継ぎのための準備に追われ、十分なエフォートを本研究に割くことが難しくなった。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍の影響で、この二年実現が叶わなかった海外出張について、資料・情報収集およびフィールドワークの締めくくりとして中西部(シカゴ)、西海岸(サンフランシスコ歌劇場、スタンフォード大学図書館)を含むアメリカでの調査出張を行なう。その成果をも取り入れて、大部の著書の土台となる基礎論文を執筆・発表する。
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Causes of Carryover |
新型コロナ・ウイルス感染拡大の影響で、予定していたアメリカ出張が叶わなかったため。
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