2017 Fiscal Year Research-status Report
カレン難民の日常生活における社会関係の形成ー映像ドキュメンタリー制作に伴う考察
Project/Area Number |
17K02011
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
直井 里予 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 連携研究員 (50757614)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 難民 / 第三国定住 / ドキュメンタリー映画 / 地域研究 / 映像社会学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ビルマ内戦の難を逃れて難民として生活するカレン系ビルマ人(カレン難民)の日常生活における社会関係を、映像を用いて記録・分析することにある。 1)ビルマ-タイ国境(タイ側)の難民キャンプ、2)再定住第三国(アメリカ)、3)ビルマ帰還地、を対象とし、カレン人難民コミュニティの形成過程の詳細を明らかにすることである。 平成29年度は、ビルマータイ国境に位置する難民キャンプにおけるカレン難民の日常生活実践調査を行った。また、アメリカのサウスダコタ州アバディーンとオーストラリアのパースにて、第三国定住したカレン難民の社会関係に関する傍証収集を行った。 その他、タイのチュラロンコン大学と西オーストラリア大学、山形ドキュメンタリーフィルムライブラリーにて、難民に関する文献調査及び映像分析調査を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一年目は、8月にタイのチュラロンコン大学にて文献調査及びタイ・ビルマ国境のメソットにて、カレン難民調査のフィールドワークを行った。平成30年3月にも、チュラロンコン大学にて文献調査及び、オーストラリアのパースにて第三国定住をしたカレン難民調査を行った。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究の2年目(平成30年度)は、タイ・ビルマ国境及びビルマ国内カレン州、更に、オーストラリアにてシドニー近辺に第三国定住したカレン難民の社会関係性の傍証検証を行う予定である。今後は、アメリカのみならず、オーストラリアやヨーロッパなどに第三国定住した難民の調査も行い、社会関係形成の比較考察していく。 また本研究では、映像を用いた参与観察を行い、収集した映像は、今後、ドキュメンタリー映画『OUR LIFE2』の第二部「僕たちの故郷(仮)」にてまとめる予定である。
|