2019 Fiscal Year Annual Research Report
The study of local human resource management by Japanese firms in Taiwan
Project/Area Number |
17K02038
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Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
国府 俊一郎 大東文化大学, 経営学部, 准教授 (90759721)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | キャリア発展 / 外食産業 / 台湾 / 日系企業 / リテンション / 従業員定着率 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成31年度は,一昨年までに構築した理論的背景と昨年度実施した導入的な実地調査の結果に基づき,さらに研究を発展させた。まず,台湾における労働市場の状況が最低賃金の改正に伴い大きく変化しつつあり,本研究が対象とする外食産業にも多大な影響を与えることが想定されたため,改めて台湾の最低賃金制度の成り立ちを見直し,最低賃金の現状についての分析を行い,外食産業に対する影響を考察した。台湾の最低賃金に関する研究は2019年5月11日に徳島文理大学において開催された日本比較経営学会全国大会において,「雇用と最低賃金-台湾における宿泊業・飲食サービス業の分析から-」というタイトルで発表された。この発表に基づいて論文を執筆し,当学会の査読付きの論文雑誌に投稿した。11月に査読を通過し,2020年4月現在,印刷待ちの状態である。 また,2019年8月に台湾に出張,昨年度にヒアリングを行った日系企業を再度訪問し,経過ヒアリングを行った。そこでは,従業員の昇進や昇給の幅を広げるキャリアの発展空間を提供する企業において従業員の定着率が向上するという示唆を得た。このヒアリングの成果を中心として,「外食産業の人材を定着させるには-台湾における日台企業の人材定着の比較から-」というテーマで,2019年9月15日に小樽商科大学にて開催されたアジア経営学会全国大会において発表を行った。この学会発表に基づく論文を執筆し,12月に当学会の査読付きの論文雑誌に投稿した。12月の台湾出張にて情報をさらに補足し,厳正な査読を通過した。こちらの論文は現在校正の段階にあって,2020年8月の出版が予定されている。昨年度に当学会の学会しに投稿した査読付きの研究ノートは2019年8月に「台湾に進出する日系外食産業における人材育成・確保のための施策の研究」というテーマで出版された(『アジア経営研究』第25集,249-261頁)。
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Research Products
(3 results)