2020 Fiscal Year Annual Research Report
Jewish Refugees and Japan (1939-1946) : Australian Testimonies
Project/Area Number |
17K02041
|
Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
菅野 賢治 東京理科大学, 理工学部教養, 教授 (70262061)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | ユダヤ・ジェノサイド / ユダヤ難民 / 第二次世界大戦 / ポーランド / リトアニア / 神戸 / 上海 / オーストラリア |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度2020年度には、交付申請書に研究計画として記したとおり、最終的な研究成果をまとめた映像資料「海でなくてどこに」を制作し、すでに開設済みの日英二語使用の専用ホームページ上で公開した。 https://marylka-project.com/trailer/ 当初、30~40分程度のものを想定していたが、編集の最終段階で90分を超え、そこから短縮に努めた結果、64分の映像資料となった。取材の対象となったオーストラリアのウェイランド家の方々からも好評を得、ホームページ上で視聴した国内外の人々からも高い評価を得ている。結果的には、映像作家・大澤未来氏に委託した編集作業費が不足し、別途、関連が深い研究主題で採択された国際共同研究強化(B)(課題番号18KK0031)と相乗りの形で完成を見たが、この映像資料が本研究課題の最大の成果物であることに変わりはなく、新型コロナ・ウィルスの感染拡大により編集作業にも大きな支障が生じるなか(前年度までのように東京理科大の会議室での作業ができず、オンラインでの編集を余儀なくされた)、研究期間内にこの映像資料を完成させ、公開することができたのは、非常に満足のいく結果であった。 研究計画では、最終年度、冊子体でも研究成果をまとめることにしてあり、実際に「第二次大戦初期リトアニアのユダヤ難民ー日本への道行き」として、A4、300頁程度の成果報告書がほぼ完成していたが、2020年秋、これをとある出版社から単著として刊行する企画が持ち上がったため、年度内の印刷、製本はいったん見合わせた。現在、この出版計画が進行中であり、2021年度内に書籍になる見通しである。 その他、本研究課題に関係する研究発表、研究論文を国内外の学術の場で行なうことができ(最終年度は、予定されていた国際シンポジウムが2件、中止となってしまったが)、その数と内容に満足している。
|