2018 Fiscal Year Research-status Report
インドネシアの中央・地方レベルにおける選挙政治の変容と「庶民派」リーダーの台頭
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17K02050
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
本名 純 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (10330010)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 選挙 / 選挙政治 / 民主主義 / 政治エリート / ポピュリズム |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は、インドネシアの地方首長選の分析と、大統領選挙キャンペーンについて調査してきた。その成果は、英文論文、日本語のウェブジャーナル、さらには社会還元として、メディアや一般向け講演会で発信してきた。
インドネシアの選挙は、同国のみならず、東南アジアの民主主義の展望を理解する上で重要なイベントである。その選挙政治を分析することで、どのような課題があり、どのような国際社会の関与が必要なのかを浮き彫りにした。
例えば、選挙政治の加熱で、政治家が強いリーダー像を示す動機が高まる中、人権問題が軽視されていくプロセスを分析した「東南アジアにおける麻薬との戦いージャカルタの現場から」(Synodos, 2018年9月)や、選挙政治に没頭する政治エリートが、改革意欲を失っていくプロセスについて、治安部門改革の事例を分析した「Civil-Military Relations in an Emerging State: A Perspective from Indonesia's Democratic Consolidation」(in Emerging States at Crossroads [Springer, 2019])を発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査も予定通り実施でき、成果につなげることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は大統領選挙があり、その分析に専念する。「庶民派」リーダーというイメージは、選挙政治のなかで変容してきている。その背景と思惑について明確にしたい。
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Causes of Carryover |
2019年4月17日にインドネシア大統領選挙があり、それに向けた調査出張を組んだために、2018年度の予算を残して、それを本調査費に充てたため。
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Research Products
(11 results)