2021 Fiscal Year Annual Research Report
Diversity on the flora and traditional use of wild plants in the cultural region of evergreen broadleaf forest
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17K02065
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Research Institution | The Makino Memorial Foundation of Kochi Prefecture |
Principal Investigator |
藤川 和美 公益財団法人高知県牧野記念財団, その他部局等, 研究員 (60373536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬尾 明弘 公益財団法人高知県牧野記念財団, その他部局等, 研究員 (30378567)
堀 清鷹 公益財団法人高知県牧野記念財団, その他部局等, 研究員 (20806004)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ミャンマー / 民族植物学 / 照葉樹林帯 / フロラ / 伝統的智恵 / 植物多様性 |
Outline of Annual Research Achievements |
ミャンマーチン州、シャン州およびカイン州において植物インベントリーを2020年3月までに実施して得られた押し葉標本を、形態解析およびDNAバーコーディング用いて同定し、フロラの知見をまとめるとともに、聞き取りによって得られた伝統的に利用されている野生植物の情報をまとめ、植物伝承利用の多様化について考察した。また、同定が完了したフロラ情報は随時データベースに登録し、同時に聞き取り調査から得られた野生植物の伝統的智恵をまとめ、それぞれ証拠となる標本を画像データとして読み込みデータベースを構築した。なお、計画していたサガイン管区でのフロラ調査とナガ族への聞き取り調査は、新型コロナウィルス感染拡大を受けた出国制限措置および2021年2月1日の軍事クーデターによる入国制限のため実施できなかった。 ミャンマーにおける植物利用の特徴では、野生植物の食用利用は調査対象地域で類似し、薬用利用ではフロラを反映しその利用種および利用用途が地域ごとに異なる傾向がみられた。食用利用としての類似性は、種および利用部位、利用法である。また、食用となる野生植物は日常的に食されており、食用・薬用としても利用される種においては、その対象となる症状がでたときに積極的に利用されていた。照葉樹林帯に位置するあるチン州(チン族)とシャン州(シャン族)を比較すると、チン州での野生植物の薬用利用では、シャン州で薬用に利用される種よりも、ヒマラヤ地域とのフロラの類似性が高いことを反映し利用種にもヒマラヤ地域との類似性が確認された。
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Research Products
(7 results)