2018 Fiscal Year Research-status Report
対人サービス技能養成とジェンダー再生産の研究―ベトナム観光産業のジェンダー分析
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17K02078
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
山田 和代 滋賀大学, 経済学部, 教授 (50324562)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 観光産業 / 労働市場 / 雇用制度 / ベトナム / ジェンダー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の課題は、ベトナムの社会経済発展のもとで観光産業を対象とし、その労働市場の特性や制度のジェンダー化などについて分析するものである。2018年度は前年度から引き続き文献調査をすすめ、これとあわせてインタビュー調査を実施した。まず、文献調査では観光産業に関する国内外の先行研究を検討した。それらの中には、観光産業についての報告書も含めて産業動向の把握にも努めた。文献の検討の際には、2017年に作成した分析概念図案をベースにしながら分析対象へのアプローチを試みるとともに、2018年は特に観光産業に従事する労働者の「感情労働」に関する文献に着目して読み進めた。さらに、日本における観光産業に関する実証分析や理論研究の文献も参照した。インタビュー調査では、観光産業での複数の主要職種に従事する/従事した人たちから実情を聞くことができた。その内容は実態把握にむけての有意義な知見となった。世界的に成長産業として注目される観光産業をめぐっては、ジェンダー研究や労働研究からも多様な関連議論が展開できると考えており、本研究でも実施したインタビューの結果から複数の論点を設定しつつ分析を進めている。他方で、観光産業に関わる研究報告を、国内外の研究者が参加したワークショップにおいて2018年10月(東京)および2019年3月(東京)に行った。その際に国内外の研究者よりコメントをいただく機会を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2018年度ではベトナム現地でのイタンビュー調査をさらに実施する予定であったが、学内業務が重なったため、十分な訪問日程を組むことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は、文献研究での知見を活かし、当初の年度計画に沿ってインタビュー調査や文献資料の検討を深める予定である。
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Causes of Carryover |
引き続き、現地調査の交通費や研究文献などの書籍購入代にあてる。
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