2019 Fiscal Year Research-status Report
対人サービス技能養成とジェンダー再生産の研究―ベトナム観光産業のジェンダー分析
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17K02078
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
山田 和代 滋賀大学, 経済学部, 教授 (50324562)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 観光産業 / ベトナム / 対人サービス / ジェンダー / 労働市場 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成31年(令和元年)は、前年度までの文献調査やインタビュー調査からの知見を踏まえて、ベトナム現地にて行政関係、旅行会社、ホテル・マネージャー、研究者等へのインタビュー調査を集中的に実施した。この調査からは、特に前年度までに検討していた分析概念図案に追加事項として検討すべきと考えられるネットワーク関係に着目することができた。また、この調査を通じてあらためて認識できたのは、観光産業への注目が他国においてもひとつの大きな潮流となっている中で、成長産業であるゆえに人材育成という課題を抱えていることもわかった点である。調査後には、研究概念図案の再検討も含めつつインタビュー内容を整理し、先行研究等の知見を踏まえながらベトナムの観光産業についての分析を進めた。 研究期間で行った実態調査の内容等を通じて、ジェンダー研究や労働研究での関連議論とともに、観光産業としてその発展が進行する中で指摘される前述の課題についても考察をしながら執筆を進めた。なお、今年度の計画ではこれまで実施した本研究調査の知見を総合的に把握・考察し、確認作業のために年明けには追加イタンビュー調査を行って研究を取りまとめる予定であった。だが、学内業務が年間を通じて重なり、あわせて新型コロナ感染状況が不確定であり、海外渡航の制限・禁止などの動向も注視する必要があったため調査は実施できず、当初計画の遂行が難しく十分な研究進捗を遂げることができなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成31年(令和元年)年度は研究を取りまとめる予定であったが、この2年間学内業務が年間を通じて重なり、あわせて最終年度の年明けに追加調査を予定していたが、新型コロナ感染の不確定な状況と海外渡航の制限・禁止などの動向も注視する必要があり当初計画の実施が難しかった。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度は研究延長申請が認められたので、これまでの文献研究やインタビュー調査からの知見を総合的に分析して取りまとめ作業を行う。また、渡航可能状況を判断しつつ補足的なインタビュー調査の実施を検討し、考察を深める予定である。取りまとめ作業を進めて成果発表を予定している。
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Causes of Carryover |
平成31年(令和元年)度は学内業務と新型コロナ感染拡大状況が重なり調査日程の確保が難しく、主に旅費費目の執行できなかった。令和2年度は研究延長期間をいただいたので、現地調査や研究文献購入代等にあてる計画である。
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