2021 Fiscal Year Research-status Report
Nationalism in Modern Germany and Diverse Women's Movement including Japanese Cases
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17K02080
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
姫岡 とし子 奈良女子大学, アジア・ジェンダー文化学研究センター, 協力研究員 (80206581)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ナショナリズム / ドイツ / ジェンダー / ネイション / 植民地 / フェミニズム / 女性協会 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、以前に集めた史料を読んで、論文を一つ執筆した。ナポレオン戦争期から第一次世界大戦前夜までの100年あまりのドイツのナショナリズムをジェンダーとの関連で考察したものである。この100年を、1,ナポレオン戦争期、2,恒常的なナショナルな女性協会が結成される1860年代後半以降から世紀末 3,覇権競争が激化し、植民地に獲得・経営にのりだした世紀転換期から第一次世界大戦前夜までの3つの時期にわけて考察した。1,の時期には、ナポレオン戦争敗北による国民意識の覚醒がめざされ、男女ともに国民に含まれたが、その居場所や役割は異なり、戦う男性と家を守る女性というジェンダー化されたネイションのモデル作られた。家庭を基盤とする女性のナショナルな社会活動のモデルも形成された。2,の時期には、その女性のナショナルな活動が恒常化し、ケアが、あらたにジェンダー化されたネイションに加わった。3,の時期には、女性が主導してドイツ人女性の植民地への移民を推進し、植民地にジェンダー化された、あたらしいドイツ・ネイションの形成に取り組んだ。 なお、出版は、2022年度の予定である。 2022年度に出版予定の『<ひと>から問う世界史――ジェンダー視点から』の編集者の一人として編集作業を進め、「ナショナリズムとジェンダー」「自然の性差論」他、いくつかの原稿を執筆した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度最終年度の予定だったので、ドイツに行き、最後の史料を集めてまとめの論文を書く予定だったが、コロナのためドイツに行けなかった。論文は執筆したが、ブラッシュアップが必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は最後の研究期間となるので、ドイツに出張して史料を集め、論文のまとめに取り組みたい。
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Causes of Carryover |
ドイツ他、まったく出張ができず、旅費が使えなかったため。本年度は出張に使いたい。
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